長引く旅行制限に痺れを切らせている毎日。
一カ所に長く留まることを良しとしない現代の流浪の民は、ひたすら朗報を(悲報もか?)日々待ちわび、辛うじて正気を保っている。

そんな中、またしてもエア―アジアからの知らせが届いた。
最近は、タイ国際航空の更生法の適用に関連する破産手続きや、航空券払い戻しと代替便の予約受付の停止などの知らせが続いている。
またか? と不吉な予感が頭をよぎり不安な気持ちにならざるを得ない。

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見出しにサッと目を走らせながら読み進めてみると。。
なんだ、当たり障りのない内容でホッと胸を撫でおろすことに。
その中に幾つかの勇気付けられる下りがあるのでお知らせしてみる。

もう以前の様な男性陣一押しの深紅でタイトなユニフォーム姿はお目にかかれないと想って間違いない。当然、麗しいお顔なんかも拝めない。コロナウイルスによって奪い取られるささやかな旅の愉しみがここにも。。

先ず、冒頭に国内、国際間の旅行制限の緩和が予定されていると書かれている。
これだよ! 聞きたかったのは。。
世界をリードするLCCが、ワザワザ言って寄こすのだから間違いは無いだろう。
今月に入って各種の制限緩和措置とその取り消しを繰り返し、事態が二転三転をする何処かの政府とは違う、、筈だ。。

それから乗客の安全に対して、一層の比重をを置く更なる運行上の措置についての一連の説明が具体例とともに示されている。
一例を挙げると、機内の循環空気をホスピタル・グレードのHEPAフィルターを通し、ウイルスを含む99.9%の空気中の粒子を除去しているという。

最近のエア―アジアの機内は、以前ほどの空気の乾きを感じない。離陸前にベントから噴き出す靄を見ると、適度に湿度が調整され保たれている様子がうかがえる

先日のバンコクからの脱出便、全日空のB-787の搭乗アナウンスによると、機内の空気の半分を約3分で入れ替えているとかナントか。。
恐らく、下界で我々が吸っているどの空気よりも綺麗なんじゃないかと言う話。
近年の場所を選ばない花粉やPM2,5等の不可避の汚染大気問題を考えれば少しは心強い。

LCCならではの灼熱と騒音の沖付け搭乗は、我々の言う3密だが。。ぎゅうぎゅう詰めのバスを含めて一体、どうなるのか?

続いて可能な限り人的な接触を最小化する非接触型搭乗手続きを構築しているとある。
チェックイン、荷物の預け入れ、搭乗を自身で行うことが可能だと言う。
LCC運航当事者側から見れば、面倒な一連の手続きを乗客自身にやらせることで即人員削減に繋がり朗報なのではないか? (断定は短絡的かもしれないが。。)
いずれにせよ、今迄の人の手を介したきめ細かく手厚いサービス等はお払い箱。
ポスト・コロナのフルサービスキャリアの差別化はどんな方向性を出してくるのか?
興味あるところだ。

: You Tube動画    エア―アジアの言う機内の消毒作業についてはこちら

: You Tube動画 エア―アジア 非接触型搭乗手続きについてはこちら

普段から混み合うLCCの搭乗手続きカウンター。ニューノーマルの搭乗手順がどんな形になるのかは興味深いが一つだけ確かなことがある。多分、余計に時間が懸ることは請け合いだ。めでたく再開の暁には、油断せずに早めに空港に行った方が身の為だ

そして2か月間以上の運航停止期間中、全ての保有機材の保全、健全性の維持に努め、同時に限定ルートで運航を継続しているとのこと。
例として、マレーシア国内線は4月29日から、タイ国内線は5月1日、インド国内線は5月25日から運航を開始。
加えて、近日中にフィリピン共和国、インドネシア共和国、日本での運航開始を予定している。

世界最大の群島国家であるインドネシアで民間商業航空路が全て止まるなんて。。 ウングライ・デンパサール国際空港

引き続き各国の運航当局、地元政府、民間航空局、国際民間航空機関、世界保健機関とも緊密に連携をとりながら再開へ向けて準備していくと。

そして、時期が到来した暁には我々を再度空へ迎える事になるだろうと言っている。
私の様な重力によって長期間地表に縛り付けられて心がささくれだった現代の流浪賎民には何とも勇気づけられるメッセージじゃないか?

ようやく感染の広がりが収まりつつある国々は何処も徐々に開け始めている。
その歩みは手探りの状態で遅々としたものだが、同時に確かな動きだ。
今しばらく、もう少しの辛抱かもしれない。