もう、次回の修行の話なんかしてる場合では到底ない状況だが。。
仕事も娯楽もことごとくお預けで、人に逢うのもままならず、気晴らしの買い物もダメと来ている。
今、出来ることと言えば残るはコロナ後のささやかな希望とその空想くらいか?
何かにすがる物が無いと気が滅入ってしまう。
幸い空想するのは今のところは自由だが。。そんな中、エア―アジアからの一通のメールが先程、届いた。
現時点での私には、エア―アジアの航空券も搭乗予定もなく、ましてや大規模運航停止中の同社からのセール情報は考えにくく、軽い胸騒ぎを覚えつつ目を通すと。。

大規模な運航停止に至ったことへの謝罪と、同社が置かれている現状の説明、顧客や事態打開に向けて尽力中の同社社員たちに対する感謝の想いが綴られていて、中々、胸に響く文章だ。。

思わず最後まで読んでしまうような内容だったので、その内容をかいつまみながら挙げてみようと想う。
幾つかの数字が記されているので、現況理解の助けにもなるのではと考えた。
ちょうど本日、知人のパタヤ修行僧とコロナ後の航空業界再編(或いは再起動か?)フェーズに思いを巡らせ、不安な気持ちを共有していたところだ。
全文を訳すのは本意では無いので要点を短く挙げるに留める。
興味が湧くなら各自で翻訳アプリなどを使って意訳してみて欲しい。

20数年前に自身とKamarudin(現エア―アジアCEO)でエア―アジアを立ち上げ、空の旅を身近にするという夢を実践してきたが、悲しいことにその夢が今、非常な困難に直面している。

想像すら出来なかった前例のない事態で、状況はいまだ極めて不透明。
そして、この様な不確実な時だからこそ透明性を確保し、あなた方に対しオープンでありたいと想う。
現在、商業航空産業は非常な困難と試練に見舞われている。
エア―アジアにとっても、創業以来、恐らく最大の試練であろう。
現在、我々には歳入は無い。
そして、我々の96%の機材は飛行していない。
しかし、企業としての財務上の債務はそのまま累積する。
燃料費や機材のリース代などだ。。

現在、可能な限りの歳出削減策を講じ、再開に向けた準備と世界最高のLCCとしての価値感とサービス提供を維持するために尽力している。
同時に我々は、エア―アジアの家族である自社の従業員を解雇せずに対応している航空会社の一つでもある。

この困難な時期にエア―アジア創始者のトニーフェルナンデスと同社現CEOのKamarudinは、自身の給料全額を返上、同社従業員たちも一時的な給与減収案(部署や役職により、15%-75%の範囲内)を受け入れている。
私は、彼らが志を共にして払っている多大な犠牲に対し感謝している。

ここで私は強調したいと想う。
エア―アジアはこのまま断固たる結束で未来を指向し、再び我々の顧客に対し仕えることを保証し、同時に同社に対する今までの愛顧に感謝する。
そして、今回の同社が執らざるを得なかった対応により、影響を受けたすべての人達に対して謝罪する。
他の航空会社と同じくエア―アジアも、政府のCovit-19の防疫上の制限措置に従う他に道は無かった。

そして多くの顧客たちが、今回の我々が決定したキャンセル航空券の取り扱いで、直接返金では無くバウチャーによる払い戻し措置に不満を持っていることを承知している。
そして、我々がその取り扱いを推薦していることも知っている。
にもかかわらず80%以上の顧客たちがこのクレジットオファーに同意してくれ、それに対しても感謝している。
この事態に対し各種制約や法令などを遵守し且つ、実行可能な対応の中でそれが最良の策であったことをどうか判って欲しい。
あなた方ひとり一人は、エア―アジアと飛ぶ6億人の中の一員なのだ。

バウチャー払い戻しを選んでくれた人には、自動的に365日の有効期限が付与され、同時に日付変更の回数が無制限になる措置を講じてある。
加えて返金処理にも個別に対応していくが、その非常な需要に対応するのに12-16週間の時間が必要になるだろう。

そして我々が、エア―アジアのヴァーチャルカスタマーサービスに対する顧客からのフィードバックも、真摯に受け止めていることを知っておいて欲しい。
日々、誠意対応中であるがその需要が平時の10倍に及び、毎日50万件に達している。
1800名の人員を増員してカスタマー・サービスに充てていてLivechat,FB,Messenger,Twitter,We chat で24時間週7日で対応中だ。

これらも前例のない事態で現在、それに全力で対応している。
無論、我々は今までに於いて必ずしも全てに成功してきた訳ではない。
しかし、顧客に対して全てを尽くすことを常に念頭において努力している。

繰り返しになるが、これら全てはまったく前例のない多大な困難だが、同時に一時的でもある。
そしてこれが終わった時には、我々は前にも増して強く空を赤く染め、皆さんが再度空を飛ぶのに仕えることになるだろう。

その時まで。。家に居て、安全に務め、未来を見ていて欲しい

トニーより愛をこめて。。

先月初旬のとあるエア―アジアの近距離便のキャビンの様子。これじゃ、いくら何でも可哀想だよな。。文字通り真っ赤な赤字も良いトコだ。

なんだか、先日のパタヤ警察署長が発したMake Pattaya Great Againの声明文みたいな少し感傷的、同時に悲壮感の伝わる想いが綴られている。。

トニーフェルナンデスと言えば、この業界にありがちな航空機納入に絡む不明瞭な資金の流れで、最近CEOを辞任して尻に火が付いていたのではなかったか?
しかし、エア―アジアと言えば、依然として彼が生きたアイコンなのは変わらず。
この世界中の航空業界を襲う未曽有な危機を前にして再登場したのか?

何はともあれ、コロナ後の世界のLCC状況を漠然とだが、とかなり不安視している私にとっては少しだが不安感が和らいだ感じもする。
近年は、20数年前にトニーフェルナンデス自身が夢見た嘘みたいに安くて、夢のようで誰でも飛べる飛行機旅行が見事に実現していた。
特に最近、東南アジア地域の繁盛ルートに於ける低価格設定は圧巻だった。
20年以上の時間をかけ、それが実現された立役者の一人が彼なのは異論の余地はない。

今は、当時の彼が抱いた偉大なる志と実現された現在の夢が、コロナ後に霧散しないことを願うのみだ。