インドネシア大学の犯罪学者が懸念を表明している。
Covit-19パンデミックにより引き起こされている経済危機により、犯罪件数の顕著な増加が確認されているという。

インドネシア国家警察によると、本年度の第22週(5月の最終週)の犯罪件数が、前週に比べ16.6%した。(統計上の詳細は分析中だという)
この週の犯罪発生件数は3.177件、前週に比べて442件の増加がみられ、特に車両窃盗と強盗の増加が顕著だという。
統計上の数字を見る限り、既存の路上犯罪が大部分を占めていると報告されている。

最近のバリ島内の警察関連車両の多くはリニューアルされている。以前とは違い、いかにもピッカピカの新品に見える。士気が上がったのか、それとも予算が上がったのか?は定かではない

よってインドネシア国家警察では、国内各地の保安業務を増強し治安維持に努めると発表している。

私の在バリ歴も順調に20年に近づいている。
その為か? バリ島のCovit-19関連の現在の状況について時折、訊かれることがある。
次第に雲行きが怪しくなり始めた3月初旬当初、バリ島を脱出した私に答えられることは少ない。

この頃は、中国本土を結ぶ路線を除き、まだ民間旅客便は支障なく運航を続けていたのだが。。この後のWHOがパンデミック宣言を発したあたりから、世界中の航空業界に未曽有の大混乱が襲い始める。。3月初旬、この時点ではほぼ通常通りの航空ダイアに、かなり少なめな搭乗者が居る程度。逆にこちらが心配になる位の快適さだった。 それがあんな事になるなんて、、この時はつゆ知らず。。3月初旬 ングライ・デンパサール国際空港

私個人は何も見も聞きもしてはいないが。。
これが4月頃になると、日本国内の複数の知人などからロックダウン下のバリ島内の治安が酷いと耳に入り始める。
一体、彼らは何処からそんなことを聞きつけて来たのかと、怪訝に想いながら現地に残る友人などに訊いてみたところ。。

私にとっては警戒せずにはいられない。出来れば極力、会いたくないインドネシアの警察官だが。体のサイズの為か?人種的な偏見?それとも単なる自信と人権意識の為か? 西洋人の友人たちはそれには無頓着だ。

彼等、西洋人の答えは一様に問題ない! 平常通りだと言っていた。
そこへ来て、ようやくこのニュースが目に入ってきたのだ。
なんだ、やはり悪いみたいじゃんか!
観光依存度の高すぎるバリ島から観光客が、すっかり消えるとどうなるかは火を見るより明らか。
インドネシア国民の平均年齢は20代後半。(日本は40代後半)
島外から身一つで来ている若年層がなんとか生きていこうとする。
そして彼らに出来ることはそう多くない。。
他人から分捕る事くらいだろう。

外島からバリ島の建設現場に出稼ぎに来ている若年労働者達。その労働居住環境は劣悪で現代の強制労働収容所さながら。炎天下の労働で日当が500-700円程だったと聞いたことがある。毎年、イスラム教ラマダン明けの長期休暇前が防犯上の要注意時期だ。

世界第4位、推定2億8千万人が住むインドネシア。
非公式ながら約500万人程がバリ島に居るとされている。
聞くところによるとバリ島のリソースが支え切れるのは、おおよそ150万人程度だと言われている。

神々の棲む楽園と言われているバリ島。
その日常は表面上、安定的で特に危険を感じることは無い。
しかし、そこに罠が有る。
普段は大人しい彼らも、切羽詰まると豹変するのだ。。
彼らは要因の外的内的を問わず、必ずやる時はやる。。
やれそうな所を突いてくる。

私の知人は屈強で太々しい百戦錬磨の年配西洋人サーファーばかりだ。
彼らは現地人と闘うことはあっても、襲われることは非常に少ない。

当ブログ上で幾度もとりあげている我が波乗り修行の相棒BJ氏。師範レベルの武道家で軍隊組織にも指導経験を持ち、かつては裏の世界に通じ過ぎ、長い収監経験をも持っている。ある日、彼の家に忍び込んだ哀れなコソ泥は、針金で電柱にグルグル巻きにされて干物になりかけていた。笑

私が彼の地に長く滞在するようになってから、記憶にあるだけでもかなりの数の邦人が被害に遭っている。
その対象は高齢者や若い女性になることが多く、痛ましい犠牲者が後を絶たない。

現在、旅行を取り巻く環境の正常化を待ちわびる毎日だが、いざ解禁になったとしても決して油断してはいけない。
国が開いたからって元の状態だと想うのはナイーブで危険だ。
時は人類史に残る未曽有の危機明け。。
例え解禁後、数か月が過ぎていようとも、状況は依然として非常事態であることには変わりない。
それでも敢えて行くのなら、、行くなとは言えない!
私も直ぐに渡るつもりだ。
しかし、常に警戒を怠らない様にしたいもの。
尻に火が付いた奴らが虎視眈々と手ぐすね引いて待っている。
みすみす鴨葱になるのは真っ平だ!
そう思わないか?