最早で桜前線が北上する中、桜でも早撮りしようと東京都心に出向いている。
折しも我が国では、懐疑的雰囲気とそれを待ちわびる気持ちの交錯する緊急事態宣言の解除直前。
連日、論争が進行中だが、正直もうどちらでもよい気がする。
先ずは上野公園辺りで開花状況を見てやろうと行ってみた所、桜より更に良いモノを見つけたので報告しよう。
ここ数日、小春日和が続いて桜の開花宣言が出るには出ているが桜はまだ二分咲と言ったところか?
一番綺麗に咲いていると想われる公園入口の木を手早く愛でてその足で上野アメ横に向う。。
一通り歩いてみると、鮮やかな生鮮品や海産物の中に良い型の岩牡蠣を取り扱う店が増えていることに気づいた。
以前より多い気がする、単に季節的な理由なのか?
スーパーでは結構値の張る大き目の岩牡蠣だが、何処も5個から7個で千円程の値がつけられている。
岩牡蠣と言えば、私も数年前からパタヤ近郊のナクルア・フィッシュマーケットで舌鼓を打ち続けている。。
あの一抹の不安、マナオ(タイ語で柑橘類の意)の酸味、それと現地産キッコーマンの甘めな醤油のコンビネーションが南国の解放感と相成って格別なのだ。
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そんなことを思い浮かべながら、通りを歩いていると岩牡蠣の味が頭から離れなくなった。
よし! 今晩はの晩飯は牡蠣としゃれこむことにする。
アメ横と言えど此処は日本だ!
ヤバイことも無かろうとタカを括る。
数年前に在日中国人達が、江戸川の河川敷に岩牡蠣の殻を数百トン廃棄して問題化していたことが頭をよぎる。。
さて、何処で食べようかと辺りを物色すると、1000円で7個という値段設定が多い中、太っ腹の8個千円という店が一つ見つかる。
それを探しに戻っていた時のこと、唐突に10個千円と言う手書き文字が目に入る。(文字は薄く消えかかり若干、不明瞭だが)
店名は串串香屋か? 日本語には無い漢字の用法。
典型的な中華系ワルン(インドネシア・マレー語系で言う簡易食堂兼販売所)だ。
店先で精力的に客引きの声を上げ続けるオバちゃんに ”これは本当か?”と尋ねると、もちろん本当だという。
但し、”何かを飲んでください、お願いします!”と慇懃無礼に頼まれる。
なるほど、そういうカラクリか。。
ドリンクメニューで仇を執られるってパターンか。
ドリンクメニューを一瞥して了承、店の奥のカウンター席に通される。
同時に中の厨房に目をやって問題は無さそうな事を確認する。
雑然とテーブル上に置かれるメニューを見ると、ナントまあ色々ある。
それにしてもメニュー構成に一貫性は無い。笑
大体、10個千円と書いた板の裏には5個で千円と書いてあるし。。
なるほど、値段は要交渉の匙加減、価格などナンとでもなるってことか。。
これこそ中華スタイルと言ったところか。。
しかし、あくまで私の目当ては、普段はおいそれとは食えない岩牡蠣を腹一杯喰う事。
チマチマと4つや5つで妥協するつもりはない。
”10個お願い! 飲み物は生ビールで!(一杯400円)”
1,400円で生牡蠣10個でビール・ジョッキ一つ、安いものだ。。
チョイ飲みメニューより断然、お得。
私が知る限りの世界最安値。。
牡蠣はどの様に食べるのか?と訊いてくる。
生か焼くかと言う事だろうと勝手に勘繰り、空かさず全部生でと返答する。
これが後で吉と出るか凶と出るかはお楽しみ。
長年にわたって私が従事してきたハードコアなサーフィンと同じ。
来た波は乗ってみなけりゃ判らない。。
暫く待っていると、先ず5個が出される。
これまた大きいレモン果汁のボトルが無造作に眼前に置かれる。
醤油やポン酢は既に卓上に有る。
中国人達がこれをどう食すのかは知らないが、タイではあの辛いお馴染みなソースが付いてくるのだが。。
匂い見た目とも問題は無さそう。。
早速、全て液体をぶっかけて頬張ってみると。。
”ウメ―!”っと久しぶりのこの味に心底、感動する。
周りの客層は全て外国人、人目を気にせず音をたてながら啜ってやる。
あっという間に5個が消えてなくなる。。
間を置かずに更に5個が運ばれてくる。
今度はゆっくりと味わいながら食す。
たまらずビールが足りなくなり、それも追加。
10個の牡蠣を平らげるのにもたいした時間を要せず、めでたく完食。
後の結果は明日に分るだろう。
生牡蠣を10個か!やったことないな。
やってから少し不安にはなったが、己の味覚を信じてみる。
この手の商品やサービスは流動性が高いのであまりあてにはならないが、念の為、所在を挙げよう。
アメ横センタービルの向かい当たり、上野駅から入った看板手前だ。
そんなわけで桜を見に行ったついで、予想外の岩牡蠣にありついた訳だが、親愛なる読者様方はきっと後の結果に興味をお持ちだろうと想う。。
翌日? 体調とも感覚とも申し分なく、発熱や胃腸の調子も頗る快調で変調は無かった。。
懐疑的にみる向きもあるかもしれないが、余りに旨かったので懲りずに翌日再訪したとだけ書いておけば充分だろうと思う
生牡蠣が好きな勇者はやってみてが如何なものだろうか。。