コロナパンデミック後の世界、オンライン教育がニューノーマルとなりそうな強い予感がする今日。
インドネシア東部マルク諸島セラム県では、子供達が未だにオフライン教育にアクセスする為に、命懸けの危険に対峙しなければならない困難を強いられている。
今週、セラム県Werinama郡で増水した川に入り、手を取り合って渡ろうとする4人の女子児童を撮影した動画が、SNS上に挙げられて物議と多くの同情を巻き起こしている。
Saat Musim Timur tiba, gelombang tinggi, curah hujan tak habis2 tiap hari. Sungai2 meluap, yg dipikir pertama adalah bgimana bisa ke pulang pergi sekolah. Jangan tanya online dulu. Berat, biar org pusat aja yg mikir. 😅 pic.twitter.com/PxyRuKrc3b
— H (@almascatie) July 17, 2020
動画には制服姿の4名の女子児童が茶色に変色し増水した川を渡ろうとする様子が映っている。
互いに手を取り合い濁流を渡る途中、そのうちの一人が足を滑らせて海へ流されそうになる瞬間にヒヤッとするが幸い事なきを得る。。
動画を見る限り、あの服装であのまま海へ流出してしまうと現実的な命の危険に晒されかねない状況に見える。
動画の投稿者の女子児童が後に語ったところは、彼らは水の勢いが弱まる迄にあの場所で3時間程の待機を強いられて居たという。
彼女らは、近隣の村から約3km程離れたBatuasa村の中学の八学年に通う同級生。
この地域では、雨期になるとこの種の河川の増水や洪水事例は珍しい事では無いという。
”通常、渡河をする場合は川の上流では流れも速く水深も深いことが多いので、この様に下流の河口付近を選ぶことにしている”
と屈託のない笑いを交え、インタビューに答える女子児童。
それに対し、SNS上では彼女らの勇気ある行動と、危険を冒して友人に手を差し伸べる勇敢な行いに多くの反響が。
賛美と共感と共に同情のコメントも。。
人々の注目は同時に当局にも向けられ、国内の離島地域に於いて一向に進まないインフラ整備に対する批判も声高に叫ばれている。
”インフラ整備に関する問題は我々の職務範疇を超えているが。。”
と前置きをした上で、この問題を確認して担当部署に通学路の整備をリクエストすることを約束すると東部セラム県教育文化省の担当官は言う。
先進国ではとうの昔に解決した社会整備の問題は、我々の関心が向く東南アジアでは依然として現実的な問題だ。(インフラの想定を超える最近の気象災害を除けばだが)
加えて広義のインフラ整備の意味合いの中では、当然教育の機会も含まれてしかるべきだが、中進国の域に達したと言われる我らがタイ王国でも、それが広範に行き渡っているとは言い切れない光景を時折、目にすることが有る。
我が国では若年層の不登校の問題が表面化して既に数十年。
その原因や理由は千差万別なのは判っているが。。
先進国の子供達には、第三世界の子供達がしばしば直面する状況を見せてみるのも手かもしれないと私は想う。