主要波予報サイトの2つでは下降、一つでは上昇と出ていた今朝、遅く起きてカメラをチェックすると。。
6ft位か? 満潮時に近づいているので波の切りたちは鈍い。。
予報概況を読んでみると。。。
かなりのオーバーヘッドから(ってどんな?)、ダブルオーバーヘッド。。
日中に潮が退けばトリプルオーバーヘッドとの文言が入っている。
たまのセットは10ftとも。。ハイハイ、分かりました。。
インパクトベストを持ち、太くて長いレッグロープも持って、炭水化物を多めに食べてから、大きめの板を用意していざ出発。
それでウルワツパーキングに到着すると。。
バイクの数がやはり少ない。。
なるほど、、やはりソコソコのサイズが出ている模様。
しかし、そんな大き過ぎでもない様だ。。
6-7ftか? セットは8ftはあるかもしれない。
着替えて下に降りてみると、、同輩たちが支度をしていた。。
訊いてみると、、シークレットは大き過ぎで皆一様に懐疑的に意見が一致しているようだ。。
セットの切れ目はあるが、、セットの連続が始まるとクローズアウトの打ち止めに近い。。
果たして無事に出て行けるか? ちょうど境目あたり。

余計なリスクを冒すよりかはと、、他の2人は黙ってウルワツ最奥ブレイクのボミーズに向かうと。。
現場は易しい8-10ftほどのボミーズの波が割れていた。

それで私はどうするべきか?
インパクトベストも着ていることだし、、私的には行ける感じがしていた。
訊くと昨日、首を負傷したJD氏が独りで現場に向かっているという。
それなら決まりだ。。シークレットだ!
叩き返されれば、戻ってボミーズに出ればよいだけだ。

3時間のセッションが終わってからの画像なので、波のサイズはガタ落ちだが。。

そしてやってみたら、、中程度の苦労で幸運にも一度のトライで沖に出ることが出来た。
私の知らない後続の二名は消えて居なくなったので、夢は叶わなかったようだ。

それで肝心のセッションはと言うと、、小康状態で始まった。
先程まではあんなに激しく波が来ていたのに、、ウソのように静かだ。。
沖には、前述のJD氏、もう一人はこれまた非常に親しいJ氏。
乾期ウルワツ6-8ft、友人3人貸し切りだ。
(サーファー冥利に尽きる瞬間)

油断するもつかの間、、セットが転がり込んでくる。。
7ft程の分厚い波、、私の6’9ではとてもいけない種の波。
JD氏は8’3の板で余裕があり、軽い波を3,4本ゲットだ。
私には暫くの間中々、乗れない状態が続いたが。。

ある時を境に急に乗れ出す。。
これも波乗りにありがちなミステリーの一つ。。
乗ったのは良いが。。
今度はインサイドで昨日同様に地獄に叩き込まれる。
分厚い5-6ft程のショアブレイクの連続を浅い場所で喰らい始める。
これは、即後悔する類の経験で、その瞬間は幾ら経験を積んでいてもピュアな恐怖だ。

とりあえず水中に身を躍らせ、、波のインパクトをナントか躱す。
この状況では板の事など構ってはいられない。
例え板の価格が20万だろうと、どんなに希少価値があろうともだ。
そして今度は水中深く引き摺り込まれると思いきや。。。
インパクトベストの計算された余剰浮力の為に、海底までは引きずり込まれない。
よって、鋭いサンゴや岩礁が牙を剥く海底に叩きつけられる心配は軽減される。

明らかに違う。。
差異を具体的に表すのは難しいが。。
行ってみれば、そうだな。。。
何度やっても概ね、水中の日光が届いている明るい範囲内を越えて深く引きずり込まれることは無いと感じている。
浮力があり過ぎる訳でも無く、平水面で潜ろうとしても海底まで潜ることは可能なレベル。
それと体に伝わる衝撃も格段に軽減されている。
まるでボディーアーマーそのものだ。

折しも、我が母国では台風接近中の波乗りで命を落としている人達のニュースが届いている。
もし、これを読んでいるあなたが個々のレベルでの大波に挑むサーファーなら、ここで是非インパクトベストの利用を考えてみて欲しい。

前述のJD氏と話し合ったのだが、今まで無用に苦労を重ね、逡巡し、時に命を危険にさらして、幾多の恐怖に震える想いを重ねたのは一体何だったのだ? という遣る瀬無い想いを強く感じていることで、我々は意見が一致している。

大げさっぽくて?恥ずかしい?

アイテムが市場に出た直後の時期は物珍しさ、認知度の低さもあり。。その様な評価もあるにはあったが。。
認知が進んだ今では、そのインパクトベスト着用に纏わる恥辱の意識はここバリ島では消え失せている。
新しいテクノロジーによって生まれた良い物があるなら、その恩恵を積極的に取り入れるべきだ。

時が更に流れれば、やがてどこでもそうなるだろう。。
便利な道具があるのだ! 使わない手は無い。。
命が助かることも充分にあり得ると断言できる。。

スマホが世に出て来た時のことを思い出して欲しい。。
それと同じだ。
今に補助的浮力パットのビルトイン汎用ウエットスーツがきっと市場に出てくるだろう。(ひょっとしたら、既に?)

親愛なる当ブログ読者の中のサーファーが、例え一人でも多くその利用を検討する助けになるのなら、私としてはこんな嬉しいことは無い。