世界的なホリデーアイランドとして長年にわたり根強い人気を誇り、私個人の第2の祖国ともいえるバリ島。
現在、当地で新規のコロナ感染者数が急増しているのは前記事でも挙げた通り。

:関連記事 悲報 バリ島でコロナ患者急増中はこちらから

どうやら、急増する感染者数が対応可能病床数を上回ると危惧されていた通りになってしまったようだ。
島内の休業中のホテルに呼吸器系疾患の患者収容を開始したとバリ島州知事が明らかにしている。

”この暫定措置によって、現在の島内の医療機関に対する圧迫状態の緩和が期待されている”

同州の一日あたりの新規感染者数は、連日、100名を超えている。
しかし、コロナ患者に対応できる病床数は778床に留まる。
この公衆衛生上の危機を受けて、早急に患者のホテル収容を始めると関係者間で合意に達したと同国の経済調整省高官が述べている。

バリ島での当局によるホテル宿泊施設の接収運用については、コロナパンデミック初期の帰国者や入境者の隔離収容施設として、数か月前に行われたのが記憶に新しい。

観光産業に大きく依存する経済構造を持つバリ島では、コロナパンデミックによる影響は特に甚大で、当局の発表数だけでも7万3千名が一時解雇、2千5百名が既に解雇されているという。
しかし、これはあくまでも表向きの統計数字だ。
住民登録制度や登録運転免許制度は勿論、有権者名簿や納税徴税制度すら信頼できるレベルに達していない同国だ。
公式な統計数に載らない雇用関係に依存している人々の数などは、神のみぞ知るだ。
しかも、その数はガッツリと上昇中。
増えては行くが、下がる理由も道理も全くないのだ。

バリ州知事は続ける。
バリ島南部の繁華街が集まるBadung地区のクタ、スミニャク等は最も影響の大きいエリアの一つ。
通常、この地区は1300万ドルから2600万ドルの歳入があるが、7月期以前の歳入は40万ドルに低迷。
7月31日の国内旅行解禁以降は約80万ドルの歳入を記録しているという。
インドネシア中央銀行の試算によると同島の第2四半期のGDPは10.98%の減少。

中国国内のみならず、欧州に感染が拡がり始めて各国が入国を制限し始めた2月後半に多くの外国人が先を争うようにバリ島から脱出し始めた。私も、万が一を考えて洗練された医療設備や技術を持つタイに移動を決めたのがその時。3月初旬のデンパサール国際空港の出発階は既に非現実的なほど空いていた

同地を逃げるように去ってから早7ヶ月が過ぎた。
その時は、たかが数か月だとタカをくくって出てきたのだが。。
まさか、こんなことになろうとは!
しかも、戻る見通しは遠のくばかり。。

果たして戻れる場所が残っているのか?
強い不安を覚えてしまう。
一体、私の家財道具や所持品はどうなっているのだろうか?
今頃は誰かに収奪されているかもしれない。。

その前に、今も当地に残り暮らす多くの友人や知人達の幸運と健康を祈ってやまない。
今、この時点で感染したら。。。
どっかの空きホテルに押し込まれる羽目になりかねない。。
そしてまともな治療などは、、期待できる筈もなく。。
きっとヒンヅー教の祈りくらいは捧げて貰えるだろうが。。。
彼らの無事を願うばかりだ。