今月に入りバリ島のコロナウイルス感染拡大がかなり悪化している。
遂に9つの主要地域のうち8カ所が感染レッドゾーンに指定されてしまった。
州都デンパサールに続き、バンリ、バリ島最高峰アグン山のあるカランガッサン、水上寺院タナロットで有名なタバナン、ジャンバラナ、中心繁華街クタが位置するバデュン、ギャニ―ル、北部のブレレンが高感染地域に指定。

今週の初めにインドネシア国家Covid-19対策局が明らかにしたところによると、バリ島の新規感染者数が前週のそれに比べて100%以上の増加が認められたとある。
感染拡大の原因としては、家庭地域内クラスターと宗教的行事に関連する集団内感染、国内旅行解禁による若年層の外出行動が起因しているとみていることを明らかにしている。

バリニーズにとっての祭礼行事は彼らの人生そのもの。文字通り、毎日何処かで何かしらが行われている。統治そのものが宗教組織によって動かされていると言っても過言ではない。

1日あたりの新規感染者が100人を超す日が1週間以上続いているのを受け、今週、バリ島ウダヤナ大学の疫学部教授Mahardika氏は、バリ島はロックダウンが必要な状況に入っていると談話を発したと地元メディアが報道している。

急増する患者数によりバリ島では病床が不足し始めており、このままの患者数が増えればパンデミックの初期に一部の国で見られた様な対応不能状態に陥る可能性があるという。
バリ島では現在、55カ所の病院がコロナ患者を受け入れ対応中で、その総病床数は778床。
その病床が9月10日の時点で668床が使用中だという。

感染者の急増を受けて、バリ島内のコロナ対応医療機関は既に満床に近い。我々は一刻も早い観光の早期再開は望んでいるがこうなると考え物だ。万が一、感染してしまっても風邪薬でも渡されて外に寝かされる羽目に陥るかも知れない。それじゃ、例えコロナが治ってもデング熱にやられてしまう。

バリ島当局も、既存の病床の出来る限りのコロナ対応化を急いでいる。
そう言えば、現在も北米に避難帰国中の私の波乗り修行の相棒も、数日前にこの事態に言及していた。

「見ていろ! 奴らの事だからもうすぐ動物病院の施設や設備、そしてスタッフも使いだすぞ」と警戒感を露わにしていた。

いつになるかは見当もつかないが晴れて観光再開となり、いずれ来島を決めるとしても医療保険加入の準備を強く薦めます。そして病院利用の必要が生じたら、その場合は国際的な医療設備水準を持つBIMCホスピタル、Siloamホスピタルの2択です。

私個人も3月のバリ島脱出以来、バリ島帰島を心待ちにしている輩の一人だ。
事態の経過を毎日見守ってはいるが、内外のメディアや現地の知人からの伝えを見る限り、状況は制御不能に陥りつつある様に見受けられる。

どうやら現時点では観光再開への道のりは近づいているとは言い難い。。
目新しい情報が入り次第、記事のアップデイトはしていく心算だ。
引き続き注視していきたい。