(所用により暫く時間が空いたが記事挙げを再開する)

いきなり意気消沈せざるを得ないニュースが入ってきたので、先ず最初にそれを挙げよう。
最近の明らかなパンデミックの悪化を鑑みれば、我々が皆、頭の後ろでは薄々と感じ始めていたことだ。
タイ国政府観光庁の副長官が述べたと伝えられたところによると、同国の一般外国人観光客の受け入れ再開は早くとも2021年度になる見込みだという。

これで年内2020年度の訪タイの夢は潰えた事は勿論、悪くすると年始以降も相当な期間のずれ込みは必至で一部メディアが伝えている所には春節(2月期)以降、或いは更に時間を要するとの予想も。。
別の政府筋からは、再開時期のタイムラインについては白紙に戻っていると言明されたともある。

現在のタイ政府内の国境管理政策は非常に慎重に行うべきとのスタンスが趨勢を占めていて、国境開放については少なくとも2021年度までは行わないだろうと述べたとされる。
通常、年末年始のクリスマスシーズンや、年が変わった毎年2月期の春節期は同国の観光産業にとっても非常に重要な時期でもあるが、事態は悲観的であるとされている。

先月まではいわゆるトラベルバブル、一部の感染抑制に成功している国々同士の選択的制限緩和策の計画もあったのだが、現在は全て立ち消えになっているという。
その理由は相手国群に於ける明らかな2次感染の拡がりで、これには最近まで国内感染者の未発生が99日間続いていて、直近2週間での新規感染者が急増しているベトナムも含まれる。

現在までにタイ入国を許されている人物カテゴリーは、外交官や国連関係者、就労ビザ保持者、政府の許可を有する投資事業者、映像制作者、許可された移民労働者、展示会関係者、メディカル・ツーリズム患者、タイラントエリートビザ保持者等に限定されている。
これらのカテゴリーに合致し、且つ、認可を受けた者でも、無論、政府の管理する14日間の隔離を受けなければならない。

観光庁副長官は続ける。
Safe Bubble、タイ国内の選択された地域、(プーケットやコサムイ等)少なくとも30日間は留まり続ける観光施策についても引き続き議論はされているが、現在のところは保留中としている。
政府内全般で一致している態度は、選択的な外国人達を入国させて状況を注視しながら推移を見守っている ”Wait and See attitude ” だという。

これらの現況を踏まえ新しく考えられている観光再開プランの一つとしてトラベルバブルに代わり、Safe and Sealedが発案されているらしい。
観光スポーツ省関係者が語るところによると、新規感染者が最低30日間発生していない地域からの観光客を対象として、且つ、入国72時間以内のCovid19無感染証明を保持した者が、タイ国内の限定された地域、及び宿泊施設に滞在するという試案で、先のトラベルバブルと比べてより柔軟に実行できるうえに、万が一の時も閉鎖性を容易に維持できると考えているという。

タイではツーリズムセクター従事者が400万人を超えているされ、ここ6カ月間に業界全体がほぼ事業を停止、まもなく失業者が250万人を超えることが予想されている。

これらを受けて台湾のエバ―航空は本日、同社の来月に予定されていたプーケット運航便の再開を来年3月までの延期を決定している。

最近の我が国、国内の感染の拡がりを見れば充分に予想できたとは言え、実際に活字で見ると結構なショックだ。
土壇場の緊急帰国から既に5カ月近くの時間が過ぎたが正常化への動きは皆無、むしろ悪化していると言った方が。。
こんな状況では、海外旅行どころか東京や大阪までも行けない有様だ。

そして、程なくすれば世界人口の多くが住む北半球に冬がまたやってくる。
外は灼熱だが、何とも陰鬱な気分に陥ってしまう。