Covit-19パンデミック絡みで世界で一気に進んだ感のあるテイクアウト・サービスや屋外食。。
その屋外食系の食文化が、元から広範に普及しているのが東南アジアだ。。
その中でも屋外食の殿堂と言われるタイで、今更、珍しくも無いが依然として危険である事には変わりない事柄のニュースを目にしたので少し挙げてみる。
折しも季節は梅雨入り目前、タイでは一年で一番暑いと言われる暑期、同時に雨期の真っ只中。
両地域ともに、実生活を営む中での食物の衛生管理上の懸念は現実的だ。
まして現在はCovit-19パンデミックが継続中、普段から用心するべき時だ。

外気温は摂氏30度を優に超える炎天下、その野外で生肉が売られている。近づいてみると、その臭気は耐え難く、とても長い時間はその場に居られない

二週間ほど前にバンコク近郊のサムット・プラカン県で、路上販売のダンプリングを食べた多数の住民が食中毒症状を発症し、そのうちの一名が(66歳女性)医療機関での治療も虚しく、数日後に死亡したとの記事が出ていた。
その後の当局の調査でサルモネラ菌などのバクテリアが検出されるも、原因特定までには至らず、過失責任の所在の確定も出来ていないとある。

一応、氷水には浸かってはいるが。。逆にそれが恐ろしさを煽る結果になっている バリ島の市場での一コマ

この時は路上で販売されていたダンプリング(すなわち飲茶・点心の様なものと想われる)を食べた人たちが複数、嘔吐や下痢症状を発したとあるが、真相は依然として不明。
特に複数の食材が絡んだり、時間が経過すると原因や汚染源の特定は困難。
しかも、移動を繰り返す露店販売など尚更だろう。
そして、それらがハッキリと判らないと予見も対処も極めて難しい。
ローカルでさえ当たるのだ!
我々には更に分が悪いとみるべきだろう。

よく言われる防衛策として、食材や調理場を見ろとはいうが。。 ナクルアフィッシュマーケット

それに加えて野外販売、そしてそれらを野外で食べると来る。
考えてみると、かなりアウエーな条件が揃っている。
そして消費者サイドが出来ることは少ない。
諸説あるが、対応策として、利用時間、店舗外観、食材の吟味、客の入り位なものか?

ぱっと見は旨そうなのだが。。直接外気や熱気、埃にずっと曝されている。痛んで当然だが、それがまた痛まないとなると別種の問題も疑われる。現実に、バリ島ではホルマリンなどの防腐剤使用がよく摘発される

そこで私は幾つかのプロトコル(行動規定的な個人的な決まり事)を決めて、ここ30年程の海外生活を送っている。
その為もあってか、幸い大事には至らずに済んでいる。

嘔吐や下痢などの症状が続くと脱水症状にも注意しなくてはいけない。費用の問題を別にすれば、比較的軽度でも病院に行くのも手だ。回復は遥かに早く、苦痛の軽減や時間の節約にもなる

先ず、私は活魚でなければワザワザ魚は食べない。
例え、調理場や保管場所を確認しても無駄だと想っている。
問題はそこにはない、原産地から流通される間が問題なのだ。
バリ島などでは、いまだに鮮魚を炎天下のトラックの荷台で輸送するのをよく目にする。
エンドユーザーがいくらゴージャスで、後から高級な冷蔵庫で冷却しても、文字通り後の祭りに終わるだけだろう。
流通段階が信用できないのなら、外洋の漁船の甲板の上など知る由も無しもない。

売られるときに氷に乗っているだけましだが、それ以前はどうだったのかと言う至極当然な疑問が湧く

次に畜肉系だが、これはまさか注文時に生きているケースは少ないだろう。
着眼点は冷蔵保管設備の有無くらいなもの。
調理の直前まで冷蔵されていることが条件。
生肉を箱に入れて保管してある時は避けること。
当然だがこれが結構、有るのだ。。

問題は、一度調理されると調理前の状態が判別不能になる点だろう

容赦なく外気に曝される新鮮な?鶏肉。そして晒されるのは外気だけではなくて。。

タイではよく見受けられる下拵え加工を施した食材たちが、外気に曝されながら出番を待っていることも。。

後、炎天下である事が多い昼飯時は、露店飯を避けるという単純なやり方。
露店は気温の下がる夕方以降にして、真昼間は大人しく冷房の効いた屋内で食事を摂れば良い。
ただそれだけで危険なケースは、かなり避けられるだろう。

最近、犯した危険な事案の移動式BBQ屋台。香ばしい煙と音と光景に、早い時間だったので、敢えて妥協してみた。画面奥のプラスティックケース内にマリネにされた生肉が入っている。本来、最も避けるべきものの代表例だ。幸い、アタリはしなかったが、軽度な影響が無かったと言えば嘘になる位で済んだ。

比較的経験のあるアジア慣れした人達が犯しがちなミスとして、ローカル達が平気だからと言ってラインを越すケース。
実際、何度か遭遇したのだが、同胞がのたうち回って一晩中トイレの虫に変身する羽目になっても、同席したローカルはまったくの平常だったケースが多々ある。
その時は、耐性の個体差が此処まであるのかと非常に驚いた記憶がある。
彼らは、先祖代々、世代を超えて鍛えられているのだ!
飲用可能な水道水で車を洗ってしまう、ヤワな我々とは造りが違うらしい。
彼らの様は参考にはならないと知るべきだ。

少々高くても、、私なら断然、生きている方を選ぶ。しかし、同時に水質の管理状況も抜け目なく視よう!

我々は残りの人生、毎日、何度となく食べる機会が有る。
訳あって東南アジアに居る時は、各自の個人的な基準を設定してそれに沿って忠実に行動しよう。
上手くやれば酷い事にはならずに済み、不必要な損失もきっと避けることが出来るだろう。