早いもので既に7月も半ばを過ぎている。
例年なら私も彼の地で半ば溺れながら波乗り修行に明け暮れている時期なのだが。。
過去20年近くずっとそうしてきたように。。
人類史に文句なく残るであろう災禍に見舞われて、それも叶わずに私が祖国の曇り空の下で連日している事と言えばネットサーフィンとワークアウトくらい。。
出るのは溜息と途切れのない焦慮の想いだけだ。
そんな中、バリ島の知人から便りが届いた。
この状況下では努めて見ない様にしていた類の便りだったのだが、一度開けてしまえばもう目が釘付け、、心も此処にあらずで。。想いは遥か6000㎞の彼方へ。。
よく言えば遊牧民?(フェアに言うなら難民って方が近い) 渡り鳥的なライフスタイルを選んだ我々にとり、現時点で居る場所が現実だ。
今ある現実を受け入れ、その場の環境に順化する事には慣れてはいるが。。。
されど私は、いつ終わるとも知れない波乗り修行半ばの身、、こんなものを見せられるとやはり堪えてしまう。
この志を同じくした知人、親切にも(意地悪とも言える!)写真付きで近況を伝えてきてくれた。
向こうもこちらもお互い無事で何よりだ。
自分を含め、家族も同様に健康であるという。
こんな波に乗れていること自体、全てを雄弁に物語っている。。
不健康なら沖に出れないし、出る気にもならない。。
なるほど!よく乗れている。
パンデミックの外出禁止令が解かれ、波乗りが解禁されてまだ一ヶ月程しか経っていないのに心身の状態は良いようだな。。
何よりだ、、相棒よ、嬉しく思うよ!と返信する。
続いて私の帰還は何時になるか判らないが、晴れて彼の地に戻り修行再開する暁には復帰できるまで手を貸して欲しいと書いてみると。。
友人ならではの心の籠った返信が届いた。
しかし、最後に波乗りをしてから5カ月も空いてしまっている。
一寸のつもりがCovid-19でこの有様。
しかも復帰の見込みはまだまだ先で、見当もつかない。
以前に半年程、空けたのは大怪我を負った時以来。。
これ程空くと再起動は簡単ではない。
加齢の進んだ今ではその道のりは平坦にはならない筈だ。
仕方ないな! 10年近くご無沙汰だが。。
こっちで少しやるか? と想い波予報チャートを覗くと。。
こっちの波は、物理的な力量で言うと1/30の波となっている。。
クソ―!これも修行のうちなのか?
勝手の知った第二の故郷からの気心の知れた友人から届いた悪気の無い便りなのだが、なんだか途方に暮れてしまう。
退屈で出口のない暗澹とした毎日だが、とりあえずこの状況に埋もれてしまうのも楽かもしれない。
多少、ぬるいかもしれないけど少なくとも安全だろう。。
そう、今のところは。。
但し、全てを忘れられれば。。
諦めて楽になっちゃう?
皆さんはどう思うだろうか?