昨日に引き続き、本日も充分にウネリが残る予想が出ている。
遠距離からのウネリは到達するまでに時間が掛かかる。
よって必然的に広大な海域に未だ接近中のウネリが滞留していて、それで美味しい想いが数日間に渡って継続するって寸法だ。

昨日夕方に比べて、少し落ち着いた感のある本日のヌサドゥアリーフ。しかし、油断してはならない6-7ftのセットが依然として混じっている。 本日午前10時過ぎの様子

今朝の海況は、極低干潮位午前6時で0m、無風だが水面にざわつきがある程度。
ウネリのサイズは5プラスってとこだ。
相変わらず波数は多くないが、良くしたもので人が来ない。
たかが6ftあまりの2日目で、もうギブアップか? 甘ちゃんめ!
もう来るんじゃねーって息巻きたい気持ちを抑えて6時20分に現場へ出る。
昨日の例に倣えば潮位上昇と共にサイズアップが見込まれるので、今季初のインパクトベスト着用だ。

暫くすると、今朝最初のセットが入り始める。
相棒と顔を見合わせ5ft? いや、5+と見積が一致する。
底掘れするものもあり、昨日より纏っている感じ。
間違えの許されない底掘れする波を見ると、途端に気が引き締まるのがサーファーだ。

このように波が途切れると、大したことはないと見誤る光景が続くときもあるが。。。

依然として波数は少ないので、お互い絡まない様に散開して待機開始だ。
待つこと約10分でお誂え向きの6ftのセットが来る。
一般的家屋の2階のベランダ位の高さと言えば解りやすいか。。
様子がわからないので、無難で安全そうな場所を狙って受動的な気持ちを引きずりながらテイクオフを試みたら。。。
無様に捕りこぼした!!! しかも2発連続で。
いかん! 全くいかん! こんなことでは! 気持ちで負けていた。。
自信のキャリアの記憶を検索し、以前だったら行けてたかどうか、暫く考えてみたが判然としない。
まだまだパフォーマンスレベルが100%ではないのは明らかだが、もう戻らないのかもしれないと考えるだけで意気消沈してしまう。

我々の言う5+ftとはこんな感じだが。。主観的な波のサイズを言うのも世界各地のスタイルがある。ハワイアン、北米、欧州、南米、豪州と。。しいて言えば個人やグループなの仲間内だけの尺度などもあり千差万別。そこにプライドと虚勢と男性ホルモンが加味されるので、もう誰一人ハッキリと判らないのが現実だ。

気を取り直しプライドもかき集めて再トライすると、今度は行けた。。
150m程の距離が出る。
そうだ!この感じだ。。
これを何度か繰り返せば、なんとか元に戻る気がしてきた。。

それから6+のセットの連打が始まり、気の毒な相棒が悪い位置ですべてを喰らい始める。
彼はまだ波数が0にもかかわらず。
結局、40分のプライドを賭けた忍耐の末、驚くことに無事にナインナップに帰還を果たす。
結局、このような事なのだ。
スポーツ、冒険、武道、表現活動と各種色々ある人間活動。
我々が成し遂げようとするそれは、ぶっちゃけて言えば続けるか辞めるかの二者択一なのだ。

環境破壊が進むバリ島だが、共生する野生動物の姿は依然多い。

この朝、インパクトベスト着用者は知人のY氏と私の2名。
彼にとって初めてインパクトベストの真価を目の当たりにする様なシチュエーションもあり、割と楽しめたセッションだった。

約1,5kmの砂浜をやっとの思いで歩いて戻る。途中、野猿の群れに出くわすが、彼らを侮ってはいけない!バリ島の猿は筋金入りの悪猿だ

ゆっくりとした減衰傾向とは言え、8ftとの声も聞かれるこの朝のセッションも昨日同様、ロングライドが祟って最果てのチキンウイングスポットに弾かれしまう。
現地で更に数本の波数を重ね、最後に今期一の最長不倒距離の約400mを叩き出して終了。

突然、私の目の前で開始された即席のショーに笑いながらカメラを向けていたのだが。。。

昨日同様の波数約10本、3時間のセッションだった。
状況が許せば午後にもう一度、沖に出てみようと想っている。

信じられるだろうか? どうやらそれは陽動作戦だったようで、まんまと彼らの術中に嵌まった私は、後ろから来た馬鹿猿に開けたばかりの飲み物を盗られる間抜けぶりを発揮してしまった