撮りためた画像データを見ていて気付いた、挙げ忘れていたかもしれない壮麗なノースパタヤにある寺社を載せようと想う。(ひょっとしたら、掲載済みかもしれないが。。)

ワットノンヤイはアユタヤに期限を持つとの記述もあるが。。

快晴の青空に映える白亜の仏塔。暫く、見惚れてしまうほど美しい

ワット・ノンヤイ。
ノースパタヤのスクンビット通りの向こう側に位置し、ちょうどこの辺りのランドマークのバンコクホスピタル・パタヤのはす向かいにある。

ノースパタヤロードから約500m程北上、歩けない距離ではない

バンコクホスピタル・パタヤが通りの向こうに見える。ノースパタヤロードから約500m程北上した位置になる。歩けない距離ではないが、流しのソンテウでも捕まえても良いだろう。

タイ王室の紋章が紺碧の空に映える

地元民向けか? 寺の前にソンテウが待機している。大動脈のスクンビット通りを徒歩で横断するのは危険なので付近にある歩道橋を使おう

長年、パタヤ巡礼を繰り返す敬虔な修行僧である私だが、全く存在すら気付かなかったワットノンヤイ。
しかも、日常的に利用を繰り返す愛すべき高級私立病院バンコクホスピタルパタヤの目と鼻の先にこんな美しい寺社があったとは。。

紺碧、白亜、黄金色のコントラストが何とも言えない程、美しい

今まで数多くのタイの寺院を見学してきたが、比較的小さいサイズで視覚的にここまで映えるお寺は珍しいと思う

この美しい寺社の見学に至った経緯は、慧眼の持ち主の知人による控えめな提案だった。
我々、敬虔なパタヤ仏教徒にとり、栄えある人生のクライマックスとも言うべきパタヤお遍路修行の始まる時。
遠路遥々、国際線や高速バスを乗り継いでようやく辿り着くノースパタヤバスターミナル。

(毎回のことだが妙な感慨に浸り、嬉しさのあまりジーンとしてしまう間抜けぶりを発揮するのは私だけではない筈だ。。)

その正に念願のパタヤ到着目前に、いつも目的地とは正反対のそっぽを向いていて、気がついた大きな大仏が気になるので是非行ってみたいという提案だったのだ。

タイには多くの色々な虎が居るが、ここにも居る。仏像や寺社建築の出来ばえは、非常に高いタイの仏教寺院だが、動物系のモニュメントの出来は???疑問を抱くものが多い。。何故なんだ?

(ほぼ、すべてのバスの乗客が目的地のパタヤ市街の方向を視ているこの局面で、敢えて真逆を向いているこの知人の捻くれ度には敬服するほかない)何故か? かなりの大きさの大仏が有るにも係わらず、ネット上でもリアルでもあまり関連情報が見当たらないというのだ。
彼曰く、あそこまで大きければとっくに有名になっていてもおかしくなく、観光客が群がるには充分の観光的アセットになりうる筈だと言う。
バスからも容易に視認できる大きさなので、長年怪訝に思っていたらしい。

台座を含めた全高でいえばパタヤヒルのワットプラヤイのビック仏陀に匹敵するのでは?

これまた紺碧に晴れ上がった空を背景に、タイの国旗と大仏の黄金色が映える

そして到着してみると。。
なんとまあその通り!
終日激しい交通量が途切れない幹線道路のスクンビット通りとはうって変わり、境内はほぼ無人で緩やかで静かな時間が流れる別世界。

本当に無人で閑散としているが、手入れは行き届いていて非常に綺麗な状態

何故だ? どうなっているのだ一体?
というのが素直な疑問だが。。
入境を躊躇ってしまう程、、しかし問題でも無さそうなので歩を進めると。そこには快晴の空と相まって非常に美しいタイの仏教建築の光景が。。

しばし、時を忘れ写真撮影に没頭。。もし訪れるのならこの日のように快晴の日を選ぶと良いだろう

タイの北部地方に同じく白亜に輝く仏教寺院があるが。。
わざわざそこまで行くより、パタヤのこれでも充分に美しくないか?観光地化されていないので英語表記などが少なく、建築物の由来などの詳細は不明。
後に調べると、起源はアユタヤ時代以前に遡る由緒ある寺社らしい。

ナーガはインド神話に登場する蛇神で仏陀を守るとされている

境内の最奥には池があり、巨大なナーガが棲んでいる

観光地化されていないので境内は静寂の一言

小一時間ほどして、ようやく他の観光客の姿を見かけた。

一時間ほどを過ごしたであろうか? 外国人は勿論、ローカルにも会わずじまいで具体的な情報はついに判らず終い。
しかし晴天の幸運に見舞われたとは言え、非常に美しいタイ寺院の見学が出来て大満足のひと時だったのは間違いない。
しかも、不釣り合いなほどの静寂さはどこか非現実感を感じる程だ。

欲望や煩悩、猥雑さや世俗、よろしくない話題ばかりがとり上げられるパタヤの街にも、このような清廉な面もちゃんとあるのだと再発見した一日だった。

個人的な意見だが、私がパタヤ一の寺院を選ぶのなら興行的な成功を収め過ぎている感があり、内国的にも物議を醸すことの多いサウスパタヤの有力大寺院ワット・チャイモンコンよりも、迷わずこのワットノンヤイを選ぶだろう。最後に寺院を後にする時に目にした鉢の中でひっそりと一輪だけ咲く蓮の花が、何とも印象的だったのを付け加えておこうと想う。