当ブログのメインテーマにも通じる、先行者としての西洋人の目を通して視た東南アジアを地で行くような物件を取り上げる。
先進工業国での熾烈で長い競争を退いた男達向けに特化した、世界の中高年男性の最後の楽園かと揶揄されることも多いパタヤ特別市。
そのパタヤの中でも、まさに引退した単独年金生活者が多く群れるエリアが通称ソイブッカオ周辺であることは周知の事実だが、そのまたソイブッカオで毎週火曜と金曜日にだけ開かれるブッカオ町民の生活市場が、ブッカオ火金市場だ。
その火金市場に隣接する建物に老ファラン達が溜まるカフェが幾つかある。
以前紹介した自家焙煎豆が売りのベンジャミット・カフェと、もう一つある別のカフェが今回紹介するAtassara Coffee&Beerだ。
以前紹介のBenjamit coffee and Bakeryの前記事はこちらへ
このAtassara Coffee&Beerの方は、何の変哲も無い食事も出す普通の街カフェ・レスだ。まあ、若干陽光が当たり開放感のあるオープンテラスっぽいスタイルのカフェなのだが、何故か客層に特徴がある。
以前から気にはなっていたのだが、、何度見てもオヤジっちとお爺ちゃん達しか居ないのだ。
嘘だと想うのなら、機会があったときに実際に見てみて欲しい。それはもう、思わず笑ってしまう位なのだが。。
(私個人も彼らの年齢層に合致しているが、自分はそうは見えてはいないとこのまま想っていたい。。)しかし、悲壮感や沈滞ムードなどは無く、何処か達観したような明るさを感じる雰囲気が。。
時折、傍らに座る彼らの連れの若い女性やトランスジェンダーの姿が、周りの雰囲気に華を添える程度だ。
それは、パタヤでは誰も気にも留めない日常風景だが、他都市では多分ひときわ目を惹く光景になる筈だろう! 笑
そんな老人専用カフェの様相を呈している(そんなカフェが実際あるとも想えんが。。)Atassara Coffee&Beerだが。。。
最近、馴染のベンジャミット・カフェの方が、狭い暗い満席、混んでて落ち着かないの4拍子が揃っているので嫌気がさして、気分を変えるべくこの物件を試してみた次第だ。
実際、座ってみたら状況は正反対で、広く明るく空席が目立ち、ゆったり出来そうな静かな環境だった。
特に込み合う時間帯の火金市場の冷やかしの行脚の前後では、逆に心地よく感じる程の印象。
この日は昼前の小腹満たしにガパオライスを頼んでみると。。
こんな無難な感じで。。
何しろゆったりとしているので、ハキハキと爺様達の世話に励む彼らの孫娘のような年齢の嬢と世間話などしながら、市場を行きかう人達に目をやったりと妙に落ち着ける環境が心地よい。
ウエイトレス嬢に客層に特徴があるね、老人ホームなの?って訊いてみたら爆笑していたが、どうやらそんなことは無く普通のカフェだという。
何故か、来るのは見ての通りお爺ちゃん達ばかりなのよ。。とのこと。
それでも大歓迎で彼らに仕えるのは楽しいわと!
微笑みの国タイのホスピタリティーを地で行くような100点満点の返答が返ってきた。
コーヒー自体もなんら瑕疵はなく、市場巡りの間に一息ついても良いだろう。
まして目の前は、火金市場の食材や出来合いの料理が並ぶセクションだ。
毎回、そこを歩くたびに食べたい物ばかりになってしまう。
がしかし、幸いにもここはタイなので固い事は無しだ。
勿論、それらを持ち込み食べてもオーケーだ。
年々、知名度が上がってきている感のあるブッカオ火金市場だが、通りを挟んだ向こう側の古着セクションなどで掘り出し物なども探そうものなら。。
結構疲れて腹も減り、おまけに足が棒のように強張り始め、何処かに座りたくなること請け合い。(マッサも勿論、近くにあります!)
そんな用途にピッタリなAtassara Coffee&Beerカフェ。
ここパタヤの片隅で老人たちに囲まれながらコーヒーでも片手に、超高齢化社会に突入不可避な我が国の未来に、いっとき想いを馳せてみるのも悪くないだろう。。。