昨日とほぼ同じ時刻に現地到着、波のノイズが昨日より大きく聞こえた。
午前5時半過ぎ、西方に向くブキット半島南端のウルワツでは、まだ星明りが全開で辺りは夜と変わらない。

今日の方が大きいと出ているSurfLineの予想がどうやら正しかったのか? この時はまだ知る由もない。

着替えて薄暗い中を、洞窟に向かい階段を降りビーチに出ると。。
トレードウインドが既に吹き始めている。
ウインディーマンスの8月の到来が近いのは、世界史にもある通りだ。

朝一のセッションの途中では、まだ夜明け前で画像撮影は無理だ。今週撮影の類似画像を載せておく

引き潮一杯まで後1時間半あるが、既にリーフ全体はむき出し。
崖上の見下ろしで俯瞰する波のサイズと、グランドゼロから見る実際のサイズの違いは非常に大きい。
4-5プラスftか? 若干大きい。
しまった、昨日より小さい板を持って来てしまった。
リーシュも日本で購入した細めやつだ。

まあ、致命的な差異ではない。
何とかなるだろう。
複数の予報モデル間で生じた誤差の範囲内だ。

すぐ後ろに極親しい友人3名が歩いてきているのに気づきながら、入水しパドルアウトを開始
昨日の疲れが残っていて、且つ、当地では冬季に当たる7,8月の冷たい水温が不快だ。

ウーン、ようやく明るくなり始めて全貌が見えだす中、沖へ到着すると。。
4-5ft、セットで6ftってとこか?
持ってきたのは重めの短め6’5セミガン。
昨日の板だったら良かったと思う。

我々、バリライダー、特に大きいのもやるサーファーは多種多様なコンディションに対応するために、板など10,20本当たり前に取り揃えている。がしかし、その数が逆にアダとなり中々、板の選択が上手くいくことがない。

ラインナップに着き、息を整え、時計をセットし、頭を切り替えてセッション開始のスイッチを入れる。
一連のプロセスは毎朝の儀式だ、直ぐ後ろに到着した知人、、元US柔道チームの格闘家と顔を見合わせ、、昨日と比べ大きいと思うか?目くばせした直後に、セットが入って来た。。

昨日見た波の一番大きいのより1ftは明らかにデカい!
若干、アンダーガン(波のサイズに比べ、主観的に板が短いこと)だが、そんなでもない、波のサイズは6ftか? 位置が良いから平気だろう。。
シーズン開幕2週目にして、今のところ最大の波だ。。行くしかない!

注意深く位置を合わせて、、思いっきり漕いで。。まだ薄暗いので波の斜面の傾斜が良く判らないが、、カンで行った―、、行けたーと想ったら、ノーズが水面に刺さって真っ逆さま!でよくあることだが、、朝から海の藻屑に。

酷くやられて水面に出た時は、100m程移動していた。。はは
いつもの事だが、、これでやっと目が覚めるのだ。
時計を見ると6時20分だ。
ちょうど、ラインナップにパドルアウト途中の3番手の相棒に、バッチリ一部始終を視られて。。
そして、相棒が、、どうすべきだったか解るか? って訊かれた。。

さあ、まだ薄暗い朝一だ、体も起きていない。
正しくなかったであろう技術上の問題点は山ほどあるだろう。。

彼曰く、、立った瞬間に体重を後ろに一瞬だけ微かに戻せ! と提案された。。
サーファーなら判るだろうが、決定的なシーンに成ればなるほど、強引に捕りに行くのが我々の習性だ。。
捕りこぼすよりは 多少押しても無理でも不利でも突っ込むのだ。

しかし、時にそれが仇となり、決定的な瞬間に力んだりコケたりと。。。
まあ、その中々、想った通り上手くいかないのが波乗りだ。

そうか、、そうだろうな。。あのコケ方からすると。。
そして始まった今朝のセッションも、、それ以上のサイズ上昇は無しに進んでいくが、明らかに波の形もパワーも昨日と違う。。
力は数段上だ。。喰らった時の体へのダメージが酷い。。

気をつけなければと考えていた矢先、最初のセットを柔道家が捕り、、その次を私が捕る、、運悪く速いインサイドセクションで後ろから迫って来た分厚いリップの飛沫で足をとられ、吹っ飛ばされぶちコケる。
時刻が引き潮一杯で、水深の浅いインサイドだ。。防御姿勢を捕って丸まり、体中に力を入れ、、後は祈るだけ。。
運よく海底の鋭いリーフにはぶつからなかった。(今のところ!)
しかし、今の一撃で充分に浅い所まで来てしまっている。
腰に付けているブーツを急いで水中でまさぐると。。
一つしかない! まただ! 2日連続で毟りとられた。
カラピナでついているのに何故か開いちゃうんだよな。。波に力があると。
何故だ? 一体、水中で何が起きているのだろうか???

しょうがない、、半ば溺れながら危ないセクションで片方だけのブーツに足をなんとか突っ込み、、水面に上がると。。。

一本目のセットに乗ってった柔道家が、、泳いで岸に向かおうとしている。
あれー、あっちは板を失くしてる。。結構な波だったに違いない。。

視た感じ、、コントロールできているので外傷は無いようだ。
自分の安全を確保しながら、、何とか無傷で一度陸に上がって失くしたブーツでも探してみたが。。そんな幸運は2日も続けて起こらないものだ。

我々は、素人ではないので、6ft程度の波ですぐに切れる様なリーシュなどは使わないのだが。。不可解だ。。
柔道家の方へ行ってみると、、リーシュカップのピンが壊れて抜けていた。。はは
さぞかしの力が加わったに違いない。。

そんな感じで再度、パドルアウトし、良くなったり悪くなったり、、概して乗れる波で、3時間半もやってしまい波数も数えるのを失念。。
足ががくがくしてきたので、大体総数で15本前後は、いっている筈だ。
記憶に残る波は無かったが、まずまずなセッションだったと思う。

かなり疲れたのでサイズが、さらに下降する明日は休みたいと感じている。

海上は、時に激しいことになっているが、砂浜は一転、平和なものだ。

以降のシーズンも無事に進行することを願うばかりだ。