今やファラン食とは言えないピザ、アジア人にも広く受け入れられた感があり東南アジアの代表的な場所にはどこにでもある。しかも普及し舌が肥え洗練されたのか品質が良くなってきていて、なんちゃってピザにはめっきり遭遇することは少なくなった。

国の観光政策の一環で官民問わず、国際的イベントを積極誘致しているインドネシア共和国。この夏もアジアンゲームを首尾よく成功させ、2032年東南アジア初の夏季オリンピック誘致に意気込む。今月もここバリ島Nusa Dua地区でIMF年次総会があり、現在も翌週の開催を控え地元は準備に慌ただしい。一説によると世界中から2万人近くの関係者が集まるとのことだ。毎度だが準備、警備も大変だ。

この大きくない地域に短時間で二万人も外国人が来るとどうなるか?道路交通、宿泊施設、航空運送、ネット回線、電気水道、医療等、生活インフラ全般がすべて大きなストレスにさらされる。普段は大概こんな感じなのだが。

食べ物も同様で国際会議ともなれば来訪する人種はバックパッカー達とは違い間違えても地元の安飯など食べはしない、需要の基本はファラン飯だ。そして現地外食業界は低級から高級まで、一気に品薄、混雑、過密、集中、逼迫、混乱状態に投げ込まれる。これに厳重警備による急性の交通渋滞が加わり物流麻痺で大混乱、地元滞在者にとってはただの迷惑千万だ。(地元経済にとり波及効果は計り知れないが。)

従い、一般短期来訪者によく利用されることが多く、中高級ホテル群が集中するこの地域で知って置くとよいバックアップ、または気分を変えたホテルエリア外での選択肢の一つとしてこの店も載せることにした。

Nusa Dua pizza 店自体はファランオーナーの地元、普段使い用の小さな窯焼きピザ店で、さしたる特徴はない。今やパタヤや、バリ島内には無数にあるそつのない地元ピザ屋の一つだ。値段もいたって通常価格で品質も味も決して悪くなく、近隣地区内、ホテルの客室までも直接デリバリーも可能だ。近年、急速に普及中のGoJEK等、モバイルアプリの食物配送サービスにも対応している。特に雨季などこの辺一帯はGoJEKドライバーで一杯になる。笑

国策で観光開発され中高級ホテル群が並ぶnusa dua地区、よって出店制限がかかっている為のか定かではないが(私はそうと踏んでいるが)外国人用の低中価格帯の飲食店は少なく不便だ。そんな用途を察してかこの店はこじんまりしているが収容人数20名位、テーブル数10卓前後で、好立地のホテルエリアメインゲート導入路上に位置していて散策中のホテル滞在者たちにも利用されている。営業時間は午前11時から午後10時30分となっているが東南アジアでは通常、良くも悪くもこの辺は柔軟だ。繰り返すが立地、出前対応、そつない品質、手軽さ以外に特徴は無いが普段使いにそれ以外の必要性はないだろう。手早く食事を済ませたいときに利用してみてはどうか。