関東近隣県にあり、手ごろな観光地としてもポピュラーな伊豆半島。
風光明媚な高原の箱根エリアから半島を下れば、そこはもう温泉や銭湯の宝庫。
最近、私が嵌まっている銭湯風呂屋巡りにもうってつけのエリアだ。
コロナ渦でもあるので、大型で多人数を収容する物件や人気があって混雑集中する様な物件には興味はない。
その代りとして、探しているのは表舞台からはとうに外れ寂れて忘れ去られそうな弱小物件のみなのは、既に述べた通り。
先日、所用で伊豆に足を延ばすことが決まり、これは好機とばかりにマップを精査していて見つけた物件の一つがこの白岩荘。
長年、交通の便が難点であった伊豆半島だが、最近になって伊豆縦貫道という便利な道路が整備されている。
今では東名高速から中伊豆修善寺までの所要時間は約30分と言うから驚きだ。
そんなことで向かってみたのが、伊豆市上白岩というなんの特徴もない山間にあるらしい白岩荘という物件。
すれ違いも出来そうにない山道を半信半疑で登る事10分。
諦めかけた頃に唐突に林の中に現れた一軒の寂れた民家。
傍らにはその建物外観に不釣り合いな程ハッキリとした大きな看板が。
駐車場らしきものは見当たらず、建物正面と裏に数台分のスペースがある。
道幅は狭いので路上駐車は無理。
実際、一度通り過ぎた私が安全にUターンするには更に数キロ登る必要が。
民家を訪ねる様に「御免ください」と戸を開けて中へ入る。
小柄なおばさんが独り迎えてくれる。
実情はまさに民家にある風呂を開放しているって感じ。
料金はナント一時間330円。(2時間500円とも表示があった気がする)
律儀に500円を手渡そうとしたら、女将さんから釣りを頂いた。
先程まで車があったが、ちょうど終えたようで独湯になるという。
源泉かけ流し、熱かったら冷水でうめても良いとのことだが、必ず加水を止めて欲しいとのこと。(まあ、入浴の常識で一般的なマナーだろう)
早速、入ってみると。。
思いのほか良い!
隠れ湯、秘湯、穴場と形容できる言葉は幾つかあるが、まさにそのまま。
豊富な湯量が惜しみなく、絶え間なく注ぎ続ける静かな風呂。。
正直、他の人にあまり言いたくないというのが実感だ。
中は清潔に保たれ、瑕疵は見当たらず。
窓から眺めれば、外には家庭菜園のみ。
人がいなければ、聞こえる音と言えば、野鳥の囀りか風に揺れる木々の音だけ。
結局、独湯を堪能し小一時間。
脱衣所で外を眺めながら汗の引きを待っていると、ようやく単独男性がやってくる。
雰囲気は地元の方だが、会釈程度に留めて辞去する。。
風呂場のサイズから言うと、一度に3~4名が限界か?
訪れたのは平日、独湯を狙うならそれも良いだろう。
私的には満点の伊豆市の白岩荘、機会が有るなら再訪は120%だ。
判りやすく言うなら、中伊豆の有名湯治場である修善寺から約4㎞となっている。
最後に所在を挙げておくので、興味があれば是非どうぞ!