バリ島と言えば言わずと知れた世界屈指のサーフスポット、または神々の棲む島とも言われる世界的なビーチリゾートでもある。(最近では紙屑の島と揶揄する向きもないではないが 汗。)近年、その知名度の高さを利用した政府の観光政策の多角化などの方針により国際会議、国際的スポーツ文化イベントなども積極的に誘致されている。何年か前だったかAPECの国際会議がバリで行われた時、私が波チェックをする場所に地対空ミサイルが設置され驚いたな。

下は現在の様子で幸い平和な状態に戻っている。ちなみに2018年10月中旬にIMF年次総会も予定されていて、地元はまた大混乱に陥ることは必至だ。

LLCの台頭、近隣諸国の経済発展により生まれた新興中産階級の旅行需要などによりサーファーの島だったバリ島が屈指のパーティーアイランド、ファミリーリゾート、癒しのラグジュアリーリゾートとしての顔も合わせ持つようになってきた。そしてその個々の境が曖昧になり融合され始め、日々新しいものが色々生み出されている。島内に星の数ほどあるサーフショップ、カフェ、レストラン群、どこに行ってもいくらでもあり、ありすぎて在住者でも混乱するばかりだ。

元来これらの業種は用途、ニーズ、サービス内容は異なるがターゲットは同じ。サーファーだって腹も減れば、海上がりにコーヒーだって必要だ。若くて消費欲、ホルモン、気力体力が旺盛で流行にも敏感な世界各地からのサーファー達、各種専門道具類の必要交換頻度も高い。ならばまとめてしまえとばかりに数年前にブキット地区、ビンギンエリアにオープンしたのがDrifter surf shopだ。当初はサーフショップ単体での営業だったがオーナーの計画通りにカフェ、ギャラリー、レストランと次第に増設されて綺麗に仕上がっている。これが見事に当たり連日静かに大賑わいで今年スミニャクエリアに2号店が開店した。

カフェエリアでは、静かに冷房が効き、高速wifi完備、上質なコーヒー、茶、各種スイーツ類、自然派素材の飲料,書籍、アート系インテリア、絵画、画像素材等が展示され快適で退屈はしない。海でのセッションを終えたサーファー達が体を休める停泊地と化していて連日賑わっている。

カフェは小さめだが供される飲食物は上質だ。

オーナーは小柄な豪州人、とても優しく気さくな人柄で業界との繋がりもかなり深く世界中から関係者が良く訪れている。良き家庭人でもあるがもちろん自身もサーファーで、いまだにトンでもなく勇敢な波乗りをするハードコア。同時に奥方は何故か日本在住歴のあるような西洋人で、その為か日本語も操り、日本メーカーとの取引きや北海道のスノーボード関係者とも親交もあるようだ。

単なるサーフショップの域を完全に脱してデートスポットっぽくなっている感も、笑。 既存店にはない発想を思いついたオーナー夫妻に素直に拍手したくなる。

屋内レストランエリアはサーフギャラリーにもなっていて絵画、写真、ビンテージアイテムなどがさりげなく展示されている。

ガーデンアリアも広く南国の樹木、芝生、ウッドデッキでまとめられセンスの良さがうかがえる。レストランのメニューはすべてナチュラルヘルシー志向、意識も値段も高い系だがすべて綺麗で美味しい。メニューはご自身で是非確かめてほしい。これまでの店舗業態とは一線を画すドリフター、恐らくこのスタイルの火付け役になるのだろう。

世界的著名業界人との親交も厚く時々、私個人も幾度か一緒に波乗りをさせて貰ったり、パーティーに出席したり。いちサーファーとして夢のような経験も何度もさせて頂き感激感謝だ。尚、各種関係イベント、キャンペーン等、日常的にいろいろな活動があるので興味があればインスタグラムでも覗いてみるのも手かもしれない。もちろんブキットでの海の激闘を終えた後にシンプルに一杯のコーヒーと静寂だけを求めても良いだろう。