バリ島に長く居ると時折、質問されることがある。
決して頻繁ではないが、切実そうなケースの歯科関連についてだ。
ネット全盛時代の今日、医療保険や旅行保険に加入していれば我々向けの医療機関を見つけることは造作もない。。

Sterilization Room,,殺菌,滅菌,減菌、消毒室とでも訳せるか。。第三世界の医療機関は決して侮ってはいけない。。此処にいくつかの不文律がある。大ゴトは先進国でやれ!当事者の正常な判断ができない時は、決して独りで対峙しない。彼らの言うことを鵜呑みにしない。金額交渉と下調べは必須。出来るだけ外国人向けとされる施設を選べ等。他にも幾つもあるが、、これらが最も大事な項目だ。

しかし、歯科となると話は多少、ややこしくなる。
私の知る限り、一般的な海外旅行保険では歯科関連の通院治療費用は不担保。
中には緊急性の高い一時的用途において、部分的に補償する商品もあるようだが。。
手厚い福利厚生サービスを付与されている企業駐在員などを除けば、原則それば自腹になるだろう。

話によると此処のドクター達の多くは、或いは全て同族だという。。地元の特権階級なのだろう。歯科から口腔外科まで網羅している

自腹だからと言って、海外滞在中の口の中の突発事態を前にして先延ばしを決め込むのはあまり得策ではない。
症状悪化の可能性もあるし、怖い感染症の危険はかなり現実的だ。
第一、痛みが出れば観光どころじゃないだろう。
そして勝手を知ってい居そうな私のもとへ、警戒されながら質問が廻されてくるって寸法だ。

待合室はスマートなラウンジ。。空港にあるようなものとさして変わりはない。地元では完全に上流階級富裕層向け、もしくはその名の通り外国人向けだ。

私も、何回か経験があるな。。
以前ではニュージーランドやオランダのような医療先進国、今回では試しにもう一つの愛してやまない根城のパタヤでもやってみたが、全て瑕疵無く済んでいる。

建物外観に特徴は無いが、内部は富裕層向けの医療機関のそれそのものだ。

そして私が知人を通して紹介されて以来、ここ五年間ほど利用しているのが、バリ・インターナショナル・デンタル・センター、通称BIDCだ。
所在はバリ島の州都デンパサールのほぼ中心部ディポネゴロ通り沿い、Level21と言うショッピングモールに隣接した立地にある。

自分でバイクやタクシーで向かうと、最初は判りにくい路地の奥にあるが、思い切ってレベル21のショッピングモールを目指そう。
判らなかったら一度モールに入ってしまっても良い。
そしてモールのSouth Gateから出れば目と鼻の先。
バイク利用なら当院の専用スペースと、柄の悪そうな係が2軒隣の建物横に居るので心配ない。

言うまでもなく東南アジアの私立医療機関は、原則予約制だ。
電話一本で予め、おおよその事態と希望治療、それに可能な来院日時を伝えてアポイントメントをとるべし。
勿論言語は英語か現地語、出来なければ滞在場所の係などに頼めばよいだろう。

BIDCのHPはこちらへ。
電話番号は (0361)222 541

当院前の路地はショッピングモールに面している為、終日賑わう。

ちょっと不安になるようなローカルな路地だが、危険な感じはない。所詮、デンパサールなどこんなものだ

私には、内容を余り詳しく述べることはできないが、HPを見る限り歯内治療全般、審美歯科、歯科矯正、インプラント、骨増成手術、根幹治療、歯冠治療、ホワイトニングなどに対応すると書いてある。

海外滞在時に起こりうる歯科関連事態の大半には対応できるのではと思われる。
それでだ、、一番肝心な気になる値段だが。。
こればかりは私には一患者である自分の経験を語る以外に出来ることはない。
数年前にある日突然、奥歯の歯冠がポロリととれた。
アマルガム下の歯の腐食って奴だ。
何度か通院する羽目になるが、此処で直す以外にないだろう!
それとも帰るか?その経費と手間を考えると。。。

それで掛かった料金は歯冠作成を含む治療に500万ルピア=邦貨約4万円程、付随して必要だった歯根幹治療に300万ルピア≒2万円程の経費と数週間の通院。。

別件では、定例チェックとクリーニングに通常50万ルピア=4千円程。
また、詰め物脱落による応急フィリング補充に60万ルピア≒約5千円程掛かっている。

まあ、海外の歯科治療。。
ざっと自腹でこんなものなら許容範囲内だろう。
これが仮に米国だったら目も当てられない事になっていたはずだ。。汗
歯冠の方は、5年ほど時間が過ぎた今でも何ら問題は起きていない。

隣接しているモール周辺は近代的な街並みが広がり、シネマなどもあり通院にまつわる時間つぶしにもことは欠かないだろう。

バリ島で訳アリの歯科治療が必要になったのなら選択肢の一つになるのは間違いないだろう。