昨日、Webメディアニュースを読んでいて私の心の祖国に関係する記事が載っていたので書いてみる。
インドネシアとタイが関係する、誰もが一番関与したくない類の入国時薬物摘発ネタだ。

ココナッツバリニュースより抜粋

未だに絶えないのがデンパサール国際空港における体内薬物隠匿密輸犯の検挙だ。
しかも、容疑者がエアーアジア利用のタイ国籍とあったので、この種の事件が多発するルートのBKK-DPS、またはKL-DPS便が疑われる。
どちらのルートも私自身が年に何度も利用する定常ルートだ。

昨日、同種犯罪を企てた邦人男性が日本行き搭乗便の機内で隠匿物が体内で破裂し、上空で中毒死と出ていた。

よって、毎回のデンパサール国際空港での入国手続きは結構シリアスで且つ、時に執拗だ。
全くその種の懸念の無い私でも少々、不安な気持ちになる。
おおよそ公正な法執行機関が機能しているとは言い難い第三世界だ。
この種の懸念は常について回り、考えるだけで非常に恐ろしい。

バリ島は依然として人気の旅行先で季節柄、これから渡航する人も増える。
今までに当地で無数の出入国を繰り返している私の体験と、見聞きしたことを幾つか書いてみる事にする。
いずれ、少なからず誰かの役には立つのではと考えている。

: 観光ビザで入国するなら予定滞在期間をちゃんと考える。

現時点の邦人の場合、バリ島の空路入国で30日以内の短期滞在なら査証免除で入国できる。
31日以上60日未満の観光目的の滞在ならビザオンアライバルで入国する。(料金徴収ブースにて35ドル相当を支払うこと)

必要条件は6か月以上の残存期間があるパスポート、USD35ドル(頻繁に値上げするので要常時確認、主要通貨支払い可)、出国意思を補填できるもの(出国便予約確認書など)

以前は数日のオーバーステイなら出国時にペナルティー(30usd/day)を払い切り抜ける手もあったが、ペナルティー額が大幅に値上げされたとの情報もあるので、最初から正攻法でやる事を薦める。

: 出来ればグループで税関検査を抜ける。

彼らが最初に疑うのが中高年男性の単独行だ。(私のことだ!)
もしあなたがそうなら(多くの修行僧は単独だろう)即行で付近の旅客と談笑でもしながら通過するのも手だ。
彼らは対象の表情素振りを見ている、緊張していると判断されると後が面倒だ。
微笑でも浮かべながら友好的で無害な到着客を演じるだけで無事通過できる可能性が高くなる。

:    預け入れ荷物に現金貴重品はご法度、高価な新品商品は包装を外して。

税関検査、密輸対策という名目での窃盗が多発している。
彼らは最新機器で内容物をモニターしていて、荷物の意図的な破損開封も厭わない。

悪名高いデンパサール空港の到着ターミナル。膨大な予算を注ぎ込んだ最新の空港施設だが人的資源のクオリティは低いままだ。

最近気づいたのだが、スーツケースがターンテーブルから出てきたときに印が付けられていることがある。
チョークの✖印だったり、取っ手付近に付けられたプラスティックの結束バンドだったり。。(大きな声では言えないが、、気付いたら目立たない様に取り去ってしまえ!) 関連のスーツケース破損に関する前記事はこちら

預け入れ荷物が出てきたら即座にその場で外装をチェックし、万が一異常があればそれ以上触らず、クレーム部署に報告し画像撮影と公的書類作成を行う。

輸入税という名目の当局のタカリも横行している。
未使用未開封の商品持ち込みは課税対象とみなされることもある。
たとえ土産でも事前に開封しておき、新品でない個人使用用途を装うこと。
特にフリーポートゾーンのシンガポールからの新品で高価な電化製品などを持ち込む時などは要注意。
類似ののケースでは、わざわざピッカピカの新品サーフボードを複数枚を持ち込んで100%の課税対象とされた友人もいたな。
積み荷目録の価格が700usdのサーフボードを2本持ち込んだのだが、課税されて何と1400usdを余分にむしり盗られたので侮ってはいけない。。

:  多額の現金持参で国境を超える場合は慎重に!

100万円程の現金入り封筒を見つけられ、長期収監された日本人の話が耳に入っている。
今では到着前に無申告で違反が見つかれば、相当額の没収の可能性もあるとアナウンスが出る。

:  到着ゲート付近の両替商は非常に不利なレートである。
少額の両替に留めておこう。

事前にウエブで為替レートを調べておいて、そこから日本円で2円程差し引いたレートが、概ねの街の公設両替商の実勢レートだ。

:  到着ゲート通過後のタクシーカウンターにたむろしている
白タクにボラれてはいけない。

もう誰がまともか全く判別不能、大混戦の客捕り合戦だ。
距離にもよるが大体、1時間以内の距離で15万から30万ルピアで手を打てるはずだ。。。

ざっと、こんなものだが特別目を惹くような事もなければ、過剰に心配することもない。
しかし、海外旅行や国境移動を繰り返す人も激増している今日、多少の自衛措置はしておいたほうがよろしいかと。
特に法体系が公正とは言いかね、しかもシステム自体がコロコロと変わるのが東南アジアだ。
我々、常に外国人は圧倒的に不利な立場で文字通りの完全アウエーだ。

アジア的価値観?現地の決まり事?  意味が判らない愚法も多い。
例えば、、タイの電子タバコの所持禁止や、少々の免税範囲を超えた酒タバコの所持、シンガポールのチューインガム所持なども。
他人の物を持っているだけでも法外なペナルティーの対象だ。(数十万円をむしり盗られたとの報告もある)
知らなかったでは済まない、まさに彼らの思う壺で、馬鹿馬鹿しい事この上ない。
ちゃんと知ってやっていれば何も心配することはないのだ。
スキを見せずにそつなく行い、不必要な損害は避けて欲しい。
皆さんの健闘と楽しい旅を願っています。