去年の後半になるが、ヌサドゥア地区ジャラン・シリギタ通りに良さそうなカフェらしき店舗が出来つつあると聞いてはいた。既に営業を開始していて出される食べ物はトップクオリティーだという噂も最近、チラホラ聞こえて来ていたので試した結果が嬉しい驚きだったので自信をもって紹介する。

Art Café と看板には出ていたが、カフェであると同時にちゃんとしたレストランだった。名前は Bumbu Bali,,数々の受賞歴のあるトラディショナル・バリクイジーンで有名な地元の名店だ。そのブンブバリ、一号店は同じくヌサドゥア地区のベノアエリアにあるのだが、今回どうやらその2号店がここシリギタでカフェ機能を付帯して開店したようだ。店舗は外観が白の建物で、店舗内に足を進めるとこのような感じで同様に白を基調としている。綺麗な店内に暫く見入ってしまうことに。

素晴らしい店内、しかも広くアートカフェというだけある仕上がり。壁面には美しい写真絵画の数々、本来のレストランとしての機能をわきまえ、美術調度品も適度に展示されている。 更に店内は広く10名以上のグループも複数収容できる筈だ。各種ソーシャルファンクションにもサイズ質ともに対応可能だろう。接客もとてもフレンドリーでスマート、訊くとやはり付近の高級ホテルからの客も日常的に受け入れているとのこと。 世界史に多大な影響を与えた香料貿易、この地方特産のスパイス香辛料、その他原材料類の展示もあり見惚れてしまう。面白いのはそれらを使った自前の蒸留所まである。自家製アラク地元伝統スピリッツまでサーブしている。我々と同様に米作地域のバリ島の焼酎蒸留酒だが、同時にイスラム教国でもあるインドネシアでの酒類製造で想うほど簡単ではない。この店は相当、本気である証拠だ。スマートな接客、開放されているセミオープンキッチンは自信のある証左でもある。店内は広くオープンテラスセクションと、クローズドで冷房の効いた静かな室内セクションもあり用途状況で選べるのも本格的だ。照明も程よく配置され柔らかめの灯り、ディナーデートにもよろしいかと。

続いて多岐にわたるメニューは抜粋で!トラディショナル・バリクイジーン、長年の居住にもかかわらず、私は疎いので是非ご自分でお確かめください!この店なら決して後悔はしないでしょう。 そして今夜選んだのが、サテ串焼きのチャンプル、ツナサラダ、(名前は失念した、すまない)もう一品の豆腐料理だがこれが絶品!半世紀余り生きてきて初めて経験する味で、各種スパイスとほのかなシナモンが香り非常に上品で不思議な味わいだ。 見よ!美しいプレゼンテーションを!恐らく、特にバリクイジーンに詳しくなければ素材はおろか、名前の判別もままなら無いのではないか? そのくらい他に類を見ないユニークな料理だと想う。
それを見越してか一品づつ、原材料、由来、作法、調味アイテムまで非常に丁寧な説明がなされる。つい聞き入ってしまうが、もちろん質問もオーケーだ。この晩は親しいご近所さんと男二人のカジュアルな夕飯だったのだが、質と量ともに大満足の至福の夕飯になってしまった。聞くところによると食後メニューもちゃんとしているとのこと。(ここまでやる店だ、当然だが)残念ながらこの晩は満腹であえなく断念。昼間のランチメニュー時に再挑戦を誓い店を後にした。見よ!この食後の満足しきった緩んだ笑顔を! この御仁、私筆者のご近所さんで当ブログのサーフリポートに度々登場している。シドニー出身の屈強引退富裕層サーファーで同時に美食家でもある。(富裕層だ、当たり前だ!) その彼の食後の表情が充分な説明となる筈だ。ちなみに価格帯は中位帯だと想う。一人3千円位か?

最後に所在を載せよう。交通量が激しい地元有名病院の真向かいで少々注意を要するが、セキュリティーがいるので安心だ。

: 追記 初めてこの店を訪れてから幾日も経たず、後日にランチメニューを確認すべく再訪したので追記する。ランチメニューは午前十時から午後3時まで適用とある。メニューはランチ目玉のナシ・チャンプル、(10万ルピア、邦貨800円位か)言わずと知れたバリ・インドネシア・マレー系料理の代表的日常食だ。

相変らず美しいプレゼンテーション、ただ美味しい。10万ルピーじゃKFC・マクドナルドと大差ない。感想が聞きたい? 明日も来ようかなと想っている。