連日、世界的な拡散が弱まる気配を見せないコロナウイルス。
信じるかどうかを別にしてだが、遂に我がインドネシア共和国内でも公式に第一号患者が発生した。
国際的なリゾート地として知られるバリ島ではその影響は既に深刻で、中華系をターゲットにした観光関連ビジネスは軒並み瀕死の状態。
数十年に一度と言われる大きなインパクトをもたらしている。

(火山噴火や騒乱などと色々あるインドネシア共和国だが、前回最も酷かったのは200人以上の死者を出した爆弾テロだ)

普段ならウンザリする程の長蛇の列が連なるウングライ空港のチェックイン・カウンターも、嘘みたいにこの通り。。冷汗

そんなコロナウイルスが猛威を振るっている世の中だが、ちょうど波が切れたので波乗り修行の終了を前倒しにしてパタヤ修行を開始することにした。
人が集まる国際空港、国際線搭乗と感染リスクはかなり高いが仕方がない。
日本人に対する移動制限の予感もするので、我が国との間に非常に多くのルートがあるタイ王国に移動しておいた方が、後の事を考えれば多少なりとも得策だろうと考えた。

ウングライ空港出発ホール、普段と比べて3割減ほどに見える。西洋人もマスクを着用し始めている。。彼らのマスクは産業用の簡易マスクが多く、いかにも効きそうなみてくれ。先進国と第三世界の違いを周囲に見せつけている

いつもの慣れたルートだが、いざ出向いてみると普段との違いは差ほど感じられない。
確かに旅客数は少なく、中華系団体客の姿はない。
しかし、波乗りの島でもあるバリ島では相変わらず世界からの波乗り修行者達を魅了し続けていて、サーフアップデートで挙げていた通りラインナップは連日大盛況だ。
来訪活動中の西洋人の数はいつもより逆に多いように思う。
あくまでも私見だが、私には物事の受け止め方に西洋人とアジア人の間には違いがあるように感じる。 (コロナウイルスの主拡散地域はアジアであることを差し引いてもだ)

この通り素晴らしく快適な空きっぷり。実は逆説的に海外旅行の一大チャンスかもしれない。現在設定されている価格は涎モノばかりだ!勇者は試してみればよい

一つ面白いことがあったので参考までに挙げよう。
私にとってバリ島とパタヤ間の移動は年に幾度と繰り返す馴染みルートに筆頭だ。
見慣れた景色に、慣れ切った所定の手続きが続く。
例によって指定ゲート付近で横になり寝待を決め込んでいた。
普段はそんなスペースは到底、期待できない繁盛ルート。
快適に長椅子を独占しながら、ゲートカウンターの方に時々注意を向けていた。
そこに旅客としては、あまり聞きたくないアナウンスがいきなり耳に飛び込んできた。
私の当該便のファイナルコールが近づいているという。
当然、急いで飛び起きて向かう。搭乗開始アナウンスも、最終搭乗手続きの列も無しにいきなりファイナルコールだ。
一体全体、何故か?
それは、ただ単に圧倒的に旅客が居ないから。。
危うく乗り過ごす羽目になりかけた。
旅客が少ないのは判るが、でも所定の手順はちゃんとやって欲しい。。

ローカルインフラのモーチット・バンコク北バスターミナル内は、いつもと同じ様子、当然だろう

搭乗便内は今まで見たことが無い程のガラ空き。
航空会社にはヘビーな悪夢以外の何物でもないだろう。
麗しのAir AsiaのCA達も終始リラックスモード、そんなにやる気が感じられない。
フライトの中頃に席を立った所、ブランケットでユニフォームを完全に覆い隠して機内最後部の隅の席に丸くなって熟睡している珍しい光景を目にすることが出来た。笑

ヘビーな混雑で有名なバンコクの国際空港、それゆえに首都圏第4空港建設も決まっているが
その次席のドンムアン空港の入国審査場もほぼスルー。
いつもと違うのはサーモグラフィーの関所があり、子供連れや不審者を容赦なく止めていたことくらい。

モーチットバスターミナルまで来ると、流石にマスク着用者は多くなるが、それがコロナウイルス対策なのか大気汚染に対するものなのかは、はっきりしない。笑

当然、日本のパスポートホールダーである私なので入国手続きに一抹の不安を感じていた。
よって、過去の滞在歴や滞在予定、出国便に関する情報などの準備は万端にしていたが、幸いすべて杞憂に終わり、めでたくタイ王国入国を果たす。

いざ、パタヤについてみると、普段から騒々しい中華系観光客の姿は無くリラックスムード。。十幾年前のパタヤの趣で嬉しくなった。繰り返すが、、旅行にはチャンスなのかもしれない

入国、両替、シム起動、免税酒購入などの一連の手順を済ませ手早く空港を後にし、約2時間バスに揺られ憧れのパタヤに到着。。
何度やっても心底喜びを感じる瞬間だ。

見慣れたパタヤ北バスターミナルだが、到着時には故郷に戻った感じがする。反対に出発時には何とも言い表せない虚脱感と悲しみと諦めの感情に襲われる。人はそれをパタヤ・ブルーと呼ぶ

今ではバリ島も自宅となっている私だが、こうしてパタヤ帰還を果たすとすっかり帰省した気分になるのは驚き。
これが成田や中部国際空港になると全く違った感覚に襲われる私は一体何者なのだろう。
きっと、難民が一番しっくりくるステイタスだろう。。

ソンテウから見たパタヤ市街地の風景。。やはり空いている。団体客を乗せた大型バスが走っていない

こうしてコロナウイルス災禍の真っ只中に所要時間12時間、移動距離4000km強の移動を済ませた訳だが、総括すると逆に海外旅行にはうってつけかもしれないと想える。
各種の航空券の安売り攻勢は唖然レベル。
移動はスムース快適、待ち時間も最小、何よりうるさくないのが良い。
その為、心なしかサービスも普段よりか良い感じ。

普段は空いている席を見つけるのは不可能なターミナル21パタヤのフードコートだが、昼飯時にも関わらずこの空きよう

しかし、、全ては以後に感染発症しなければという条件が付くが、それは後にならないと明らかにはなるまい。
もし仮にめでたく発症罹患の折には、勿論、親愛なる読者様方に報告するつもりだ。
その時は自身のコロナ対策を修正してから、私を嘲笑ってくれて結構だ。

暮れなずむソイブッカオで夕陽を眺めていると、多少の感染リスクを冒す価値もあるかなと想えてしまう