本日は昨夜のポジティブな予想にかけて朝一に行ってみた。
もう数日で9月も終わる。
ここバリ島でも季節が着実に進んでいるようで明け方に一時、雨が降り出した。
秋分も過ぎ、南半球の当地では確実に日の出の時刻が早まって行くのを実感するのもこの時期だ。First Light(常用薄明と訳せるか?)は午前5:46か?
西向きのウルワツでは断崖が陰になりその時間ではまだ暗いが、なんとかパドルアウトは出来る。
そしてラインナップに到着する頃にはサーフィンは可能になっている。

昔、まだ私が日本で波に乗っていた頃は、よく真っ暗なうちにパドルアウトし、薄暗い中その日最初の波をテイクオフしたものだった。
なんだか灯を消して、急な階段を走り下りる様なスリルを楽しんだ記憶が。。

日の出のかなり前から波乗りは可能だが。。干満の差が日本近海に比べて2倍以上あるバリ島、油断は禁物だ。

しかし、バリ島のサーフィンは危険だ。
余り舐めたマネはしないほうが身の為だと想う。
真っ暗いうちにパドルアウトしようものなら、不意のセットを喰らって海の藻屑になりかねない。
昼間でそれが見えていても、逃げ切れるとは限らないのだ。。
しかも不均一に浅い海底が続き、一体自分がドコを走っているのか見えないと、思わぬケガに繫がってしまう。そして今朝は5時前に出勤を開始し、ラインナップ到着がちょうど6時頃。。
フラットデイ明けだ、、まだ愛用スポットは無人。期待して勇んで沖に出てみたものの、、潮位が予想よりも高く既に波が割れにくい状態。
なんだよ~! ハズレか? 午後の干潮の方がよかったかもしれない。
2-3ft程しかない。。
悔やんでも仕方ない。。
朝の静寂の中、ウルワツテンプルを下から見上げ、また水平線の彼方を見回してみる。
そこの岬を越えて真っすぐ行けばオーストラリアで、、正面の水平線を越えて更にずっと行けばいずれアフリカ大陸か。。
なんて黙考していたら急に沖が騒がしくなり、、黒い線が現れて。。
やはり新しいウネリが到着しかけている。。
15分間程、2-3ftクラスだったのに、、5プラス程のセットが一発だけこっちに向かってくる。

ウルワツ・メインピーク、アウトサイドコーナー本面を望む

急いで沖のサイドの方へ全力で漕ぎ始めるも。。。
全く位置が合わなくて、、しかもインパクトゾーン手前。
この波が連続するなら、インパクトベストが欲しくなる様な勢いだった。
もしかすると6ftに届きそうな。。
今朝持ち込んだのは固い板なので真下でない限り、そう簡単には板は折れないだろうと予想しつつも、、多少不安を感じながら板を投げて水面下に滑り込み。。。

現場を上から望むと。。
今朝の様に潮位が高いと背後はダイレクトな断崖で逃げ場はない。サイズのある波が連続して入ってくると非常に危険だ。今まで何人もが真下の大岩の餌食になっている。

頭上を文字通りの怒涛が通り過ぎていく。。
海底からみえる光景は圧巻だ!
雪崩を下から視るときっとこうなんだろうと個人的には想っているが。。
いずれこの手の画像も撮影して行こうと考えている。。

乱流が収まるまで待ってから水面に顔を出して一息。。
フーっと!、、朝からやれやれだ。。

幸か不幸か結局その種の波はその時の一発だけ。
粘って待ってはみたものの潮位が上り終了。
隣の満潮スポットのテンプルへ移動するも、こちらは逆にまだ潮位が若干、足りない中途半端な状態。

どっちもダメで万時窮す。
馬鹿馬鹿しいのでその場で終了を決めた。
良い波を当てようと通年でやってはいるが、、このようなハズレは避けられないのが波乗りだ。

きっと、午後はマシになっていると思われる。
気が向けば2ランド目を夕暮れのシークレット、そうでなければ明日の朝に復讐だ。