昨日、やらかした惨敗セッションの復讐を目論んだ本日。
予報ではまだ大きいとあり、午前7時過ぎのリポートではその通りなので、
作戦は適切な板とインパクトベストを持ちだし、早めの登壇を狙ってみたのだが。。

今度はオイル交換だ。エンジンオイルとミッションオイルを替えてみた。料金は合計で7万ルピア。邦貨で500円程か?

最近、かねてから気付いていた私のバイクのエンジンから発している異音。
今朝、いよいよ酷くなってきたので、近所の修理屋へ自分で持ち込んでみた。

オイル交換自体は5分もかからない。終わったら手を汚してくれた人に、5千ルピア=40円程、でもチップを渡すと喜ばれる

(レンタルバイクなので、レンダーに対処させるのが筋だが、そんなことをすると時間的損失の方が高くついてしまうので、安価なら自腹でやってしまうほうが良い)

昨日に引き続き、今日も出鼻挫かれて。。。気が抜ける。。
遅れたついでに、、しょうがなく、昼飯迄食べて更に目論見から遠ざかる。ビンギンエリアにある手軽なナシチャンプル屋のWarung・Heboh。
以前紹介している記事はこちら

現場到着が午後1時半、干潮迄3時間程あり。。
現場は既に何人も出ていて乗れている。。
トレードウィンドで4ft程か? 思ったより小さいので急速な下降傾向か?それでも来るには来るが。。。
板は大き過ぎ、インパクトベストなんか着ようものなら、、ついに気でも狂ったのか、、または格好をつけた一見さんに見えてしまう。

3-4ftで既に混んでいる現場は気が進まないので、、途中で路線変更して小さいボミーズに行ってみた。
柔らかく速い4-5ftの波が時々割れていて、、長めの板を持った年配のサーファーが2人だけ居る。

シークレットの入水ポイントから現場に向かったので、必然的に500m程を奥から突っ切り、ピークに直接乗り込む形になる。
マナーとしてかなり攻撃的な参入の仕方だ。
頭ごなしに乗り始める訳に行かないので、、しばらく様子を見ていたのだが。。
そんな時に限って、私の目の前にセットが入ってくる。。
意図せずとも乗らざるを得ない位置で、、来てすぐこれ乗ったら怒るかなーと想いながらテイクオフ。。
5ft程の速いウオールの張った波だ、、ボトムで耐えてターンを決めて、、少ししてクローズアウト。。
捕まったので距離は出なかったが、ドロップだけでも気分はいい。。
腐ってもウルワツのボミーズだ。。はは

インサイドでセットを喰らい続ける羽目になるが、、500m程沖なので海底に当たる心配は殆どなく、昨日新調したばかりの新品レッグロープは切れない筈だ。(少なくとも今日はな!)

それにブレスホールドの良い練習にはなるし。。
あらゆる生物の根源的な欲求である呼吸。。
それを我慢しなきゃならないスポーツって、一体なんなんだ???

昨日の記事で触れた愛用ブランドのStay Coveredのレッグロープ。個人的には8ftより短い物や、直径が9mm以下の物は使わない。。

そうこうしているうちに、沖の御仁が次のセットを果敢に奥からをテイクオフ試みるが、、惜しくもコケて一時的に海の藻屑に。

活字で表すとコケたとしか表せない波乗りのワイプアウト。下は水だが、決して想うほど簡単ではない。うまくやらないと確実に少なくとも病院送り、何度か目にしたケースでは墓場送りもあった。。

遠くで無事に水面に上がったその御仁、私の方を見てニヤリと。
私もそれに合わせて、もう少しで惜しかったと指でゼスチャーを送る。
お互い更に笑みがこぼれる。。
国籍、出自、年齢、性別等を問わず、サーファー同志、共通の価値観の元に皆の気持ちの繋がる瞬間だ。
波乗りの醍醐味の一つと言っても良いだろう。

それからこの御仁、ラインナップに戻る途上で私に話しかけてくる。。
(良かったね、さっきの! もうチョイ肩よりだったらメイク出来ただろうにちょっと奥過ぎだった様だね!)

広大なウルワツ正面の沖に僅か3人なのでストレスは無く、和気藹々とした雰囲気で何処から来たのかと訊いてくる。
軽く出自を応えると、向こうが名乗って自己紹介を。。

これが、サーファーなら誰しもその名を耳にしたこともあるかもしれないが。。
ナント、世界的な伝説シェーパー(サーフボードメーカーの意味)である
モーリス・コールさん!

ブランドHPのリンクをこちらへ参考に貼っておきます。

世界有数である波乗りスポットのバリ島で長くやっている役得の一つに、業界セレブリティーとのコネクションが自然と出来上がる事がある。

この人も同様なのだが、、その道の第一人者は何故こうも皆、判で押したように一様に穏やかで優しく紳士的なのだろうか?
領域を問わず、世界的な実力と名声を得るには長い年月が必要で、それらを手にした人たちは概して高齢だが、それを差し引いても皆、決定的な共通点がある様に見える。
ある種の自信から滲み出る余裕みたいな物なのだろうか?それから軽く世間話を交わし、数本の波を互いに廻しながら、一緒に半時間程過し、潮位が引き一杯になった所で、様子見がてら自分の住処のシークレットに移動を決める。

当のモーリス氏は明日から、スマトラの方へ行く予定だとのことだ。。
波の関係で、別れの挨拶が出来なかったのが少し心残りだが、、同じ穴のムジナ。
波に乗り続けて入れば、近いうちにきっとまた会うこともあるだろう。

そこから600m程、わざわざ移動してみたシークレットには、3ftそこそこの波になんと26人を数える。。
馬鹿馬鹿しいので、セットを一本取って早々と引き上げた。
明日は小さいが、その後に次のウネリが到達予定だ。
ジャワやスマトラも確かに良いだろうが、私は地勢的によりウネリの出所の南氷洋に近いバリ島に満足している。
波の力は文字通り板だけでなく時に骨も心も砕き、まさに休む暇もないほど絶え間なくうねりが届く。
こんな場所は、世界広しと言えどもそんなにあるもんじゃない。

南氷洋に棲む海神ネプテューヌ? それともバリヒンヅー神様か?
もしかしたらイスラムのモハメド様か?

どなたかわかりませんが、心から感謝しています。