国際的なリゾート地であるパタヤ。
街の中心部のホテル滞在なら移動手段はバイタク、ソンテウ10バーツ乗り合いバスで事足りるだろう。
しかし、滞在が長くなるとファンシーなホテル滞在をずっと続けるわけにはいかない。
もう少し、中長期滞在に適した施設に滞在することになり、そのような施設は中心から離れた場所に集積している。
そこで、手軽な移動手段としてレンタルバイクと相成る。
レンタルバイク運用のありがちな頭の痛い問題は幾つかある。
安全運航は当然だが、(東南アジアは危険だ!やるなら、くれぐれも心してやって欲しい!)
それに加え、いつも唐突に突然やってくる現地官憲とのやり取りと、タイアのパンク、またはガス欠がある。(メーター表示がイカれている事が多々あるので、一度確認することを薦める)
遠出や夜間、または雨天時に限って襲ってくる悩ましいパンク。
何度も見舞われているので慣れてはいるが。。。
過去のパンク修理関連記事はこちらから
また、別の参考になるかもしれない記事がある。
過去の初パタヤ交通違反切符の顛末記事はこちらから
今回は運よく、ナクルアで海鮮を堪能した後の帰路、ビーチロード走行中、突如、後輪に異常が発生した。
バランスが微妙だったが幸い転ばずに済み、直ぐに後続車に合図して左に寄せる。
まだ、後輪に空気圧が残っているのでそのまま停まらずに内陸へ向かう。
(何故か? 慣れた妖怪通りのソイ6/1だったのが笑えた!路肩に待機する人造人間達に腕を引っ張られる。。見ろよ! パンクだよパンク!釘が刺さっちまって困った事に成ってるのに、駄目押しに君らに刺される訳に行かないだろ! と彼女?らに文字通り釘を刺しながら、、黄色い嬌声と妖艶なお誘いとかなりのお触りを振り解きながら通過する)
時は土曜日の午後8時過ぎ、頭の中で最至近で開いていそうなバイク屋をさっと検索、、直ぐに想いついたのはパタヤ・クランエリア、、かつての私の根城付近。
10分程、ダラダラとバランスをとりながら路肩を徐行して進み、10分程で現場到着。
幸い、目論見通りに店は開いていた。
(付近に店の見当が付かない場合は、道行く人に訊いてみよう。
彼らにとってバイクのパンクは日常生活の現実的な一部だ。
一抹の同情を交え、きっと近くの店を教えてれるだろう)
因みに私はパンク時は、走行可能ならそのまま乗車走行で行ってしまう。
しかし、これを長距離でやるとタイアの外側自体が傷んでしまう。
でも、自分のバイクでもないのに長距離を押して自身の腰を痛めるよりはマシだ。
タイア外側自体もついでに取り替えても、コストは邦貨で約2000円位で済む。
ましてこの熱帯地方でバイクを押して路肩を歩いたりするよりか、余程マシだ。
それに新品タイアにすれば、その直後からの安全性も上がることだし。時は夜8時を廻った辺り、眠らない街パタヤの夜はこれから。
久々のパンクに襲われたが、首尾よく近距離で店も見つかった。
店内には、ちょうど私の他に客は居ない。
すぐに修理が開始され、インナーチューブを新調交換するだけ。
すぐ終わると思いきや、、彼らは何かに引っかかっている。。
出た!東南アジア特有の付随的な問題発生だ!
最初は、簡単そうに見えても、物事がスムーズに運ぶことは稀なのが東南アジアなのだ。。最初は、若いお兄ちゃんが手際よくタイアを取り外し、インナーチューブを抜き出し、新品に交換し空気を注入後、後輪を元に戻そうとするが。。。
なんだか、見ていると大元の軸受けがオカシイらしい。
傍で見ていたメカニックの親方がそれに加わり、、インパクトレンチの音が連続して辺りに響き渡る。。
おい!勘弁してくれ! 後輪の軸受けの部分、切られたねじ山がいかれているらしい。。
パタヤでの土曜日の夜8時だぞ! そんなネジ山如きに関わるより、俺にはもっと重要なことがあるんだ。(自分のネジを打ち込む仕事が山済みだ)(パタヤでは、私自身の頭と財布のネジも緩んでいるのは充分に解っている! いづれ後からちゃんと締めるつもりだが。。それは本日ではない)
ていうか、、こんな後輪がまともに締まっていない状態で、交通無法地帯のパタヤのビーチロードからセカンドロード・サードロードを毎日、縦横無尽に疾走してたわけ?? 勘弁しろよ! 危ない事この上ない。
そう言えば、、安定性が悪かった気がしないでもない。。
暫くして、、擦り切れたねじ山の破片を全て取り除き、規定サイズの規定材質の新品ネジを店裏から持ってくる親方。私は特に工具系に詳しくは無いが、私も加わり部品対照表と品番みたいなものと3人で照らし合わせる。(品番はアルファベットだが、肝心な文字はタイ文字だ!解る訳が無いが、土曜の夜8時半過ぎだ、そのまま頷く他ないだろ!)
そして、親方が本当に済まなそうに、元のネジがこんな状態で、擦り切れていてろくに締らない。
そしてこれが正しい新品のネジで、この正規品なら大丈夫だと思うけど、、どうするかって身振りで伝えてくる。
どうやら、元に着いていたネジが厳密な正規品ではなく、運転しているうちにカラ廻っていたような状態だったらしい!
あぶねーだろ! パタヤの虎としては毎日ヴァレンチノ・ロッシの様に街角を疾走しているというのに! しかも、あの英語では脳ミソバケツと揶揄されるタイ式ヘルメットで。。
修理箇所の是非を本当に悪そうに言ってくるので、一瞬、新手のボリかと危惧したが。。
実際、壊れていて後輪が付かないので交換する他ない。
しょうがない、かなりの出費を覚悟して幾らかかるのか訊いてみたところ。
メカニックの親方の返答は、悪びれながら50バーツだと。。
私がパタヤで食べるアイスクリームより安価な部品の為に、毎日、知らずに命の危険を冒していて、ついでに今この瞬間、土曜日の夜の貴重な時間を無駄にしているって訳だったらしい。
(ついでに明らかになったのは、親方は職人魂溢れるプロフェッショナルな良い人だったらしい事だ!)
解った!問題ない! さっさとその忌々しいネジで私の後輪を元に戻してくれ!
今、この瞬間にも台頭著しい大陸系観光客が大資本にものを言わせて、パタヤの海洋資源を根こそぎにしようとしているのに!
資本量では到底かなわない、それは解かっている。
それでタイミングまで逸してしまっては、勝ち目はますます無くなる。
幸い、そこからはものの10分程で全てそつなく完了。
修理料金はチューブ交換の規定料150バーツにネジ題50バーツのみ。
タイでもインドネシアでも、この手のサービスを受けると、実際手を汚してくれた人に若干のチップを渡すのがスマートだ。
20でも50でも進呈しておくと次回に有利になることも。。
多少時間がかかったが、ワザワザ問題を見つけ出し、親身になって解決してくれたことには純粋に感謝だ。
この後、走ってみてその差に驚いた!
相当、緩んでいたに違いない。
レンタルバイクは誰の所有でもなく、壊れるまでメンテは無いのだ。
旅行中とは言え、自分で乗るものだ。
少しは注意を払っても損はないだろう。
今回、感心したこのパタヤ・クランそい12のバイク修理屋の営業時間は、朝9時から夜9時までやっているとの事だ。
バイク利用のパタヤ修行僧達よ、覚えておいても悪く無かろう。