本来、この手の短絡的な余興などには、普段から余り興味は無いのだが。。
しかし、我々の多くの日本人の頭の中にある、幼い頃から繰り返し盲目的に刷り込まれてきた既成概念の打破には俄然、意欲的に挑むつもりがある私だ。

言わずと知れたタイの昆虫食。。
タイでのルーツは地勢的、気候的に厳しいとされているタイ北東部だとされている。
話を多少、飛躍させるが。。
21世紀終わりまでには、世界人口が100億人に達すると予想されている。 (実感は湧かないが、多いことは感覚的に解る)
私が小学校で教わった時にはそれは43億、今現在は75億突破しているか?
そして、必然的に遅かれ早かれ、食糧事情は悪化すると言われているが。。食べ物が溢れている先進国では、食べるより捨てているほうが多いとも言われ。。(それについても、あまり実感は感じ得ないな)

食料が逼迫する??  それは、新たな改善策が執られなかった場合だ。
しかし、人類はいつの世も改善策を自ら編み出してきた。
それは、長いようで意外と短い人類史を振り返れば明らかだ。
認知革命に始まり、農業革命、産業革命、情報革命。
人類は技術革新を繰り返して、生産量を飛躍的に増加させて人口をも爆発的に増やしてきたのだ。

南氷洋の沖アミ類などの海洋甲殻類が、新たな蛋白源として注目されてはいたが。。本日のメニューは、環境汚染が進む内陸部に棲む淡水モノか。。水がかなり濁っていますけど。。冷汗

それ等の進歩を経て人類は自らの食い扶持を、まるで倍々ゲームの様に増加させてきたのだ。
そして現在、我々サピエンスは、たいそうな科学技術を手にしていて、それは日進月歩。
絶えず、新しいテクノロジーが模索開発されている。
恐らく、そのトレンドは現代以降も変わらないであろう。
100億の人類の食い扶持の確保か?
しかし、単に既存の食糧の収量を増やすだけで賄いきれるのか?
環境変化は加速していく様だし。。(どうやら加速度的に悪い方ヘ向かって行くらしいけど。。)それとも入手可能な新しい食料の確保に向かうべきか?
恐らく、採られ得る対策は両方だろう。

非効率この上ない畜産に変わる、人類向けの新しい蛋白源としての代用トップバッターが、昆虫食、または海洋に棲息する甲殻類、そして陸上の爬虫類もリストアップされている。(バイオテック的に合成される培養肉を除いてだが)

パッと見、旨そうにBBQされているワニ様。。鞄やベルトにはなるが、、これ喰えるのか? 汚くないの?

私がこよなく愛するタイ王国のパタヤの人々が、特に21世紀の食糧問題に日頃から積極的に挑んでいるのか?否かは定かではないが、、何故かその三品すべてが、ここソイブッカオから徒歩圏内に揃っている。(なんでだ?)そして、熟慮をした結果、折角だからと試してみる事を想いついたのだ。

先ず向かったのは鰐肉のグリルの露店。
場所はパタヤのど真ん中、セントラル・フェスティバル前のスペース、セカンドロード側だ。

このエリアは、夕方になると観光客を見込んで食料やアパレル、雑貨系の露店群が開店する。

ひときわ目を惹くのが、この鰐肉グリル。数か月前から気付いてはいたが。。物珍しさもあってか? いまだに観光客が群がり、黒山の人だかり。大部分は写真撮影に忙しいが、中には果敢に買って行く人も。

お値段はお高め。やはり話題性もあるようで、国内らしきメディアの露出もしているらしい

取り敢えず一番小さいスモールを200バーツでお買い上げ。

そして次に向かったのはブッカオ常設市場。
所在は今まで何度となく登場しているパタヤ沈没ライフの母港。
世界各地から集まる落ちぶれた御仁の集まる総合難民キャンプ。
今更なので場所は割愛させて頂く。
対象は川小海老の踊り食いだ。
露店群の中央奥にある。

水質浄化装置も、ろ過装置もない濁った水槽からすくい採り。。スパイス、香草薬味、調味料を加えて混ぜるだけ。チリを入れると海老が苦しむのか?文字通り踊りだして跳ねる。大した余興だが、、淡水モノだけにどうも寄生虫が怖くて、、私は落ち着かない気分になりそれどころではない

出来上がったのがこれ。まだ微かに動いている。残酷?踊り食いに通じているのは、むしろ我が国の食文化の方でなかったか?

そして最後はお約束の虫の油揚げ。
幸い、本日はサソリさんはいらっしゃらない様で良かった。

今となっては言わずと知れたイーサーン地方の伝統食だが、ローカルに訊いてみると、現代的な都市住民達、バンコク都会育ちの人達は、気持ち悪がって近寄りもしないことがある。。笑

(少なくとも、アンタっちの親御さんちの田舎だろ? 喰えよ! しかし、昼飯にクラブサンドを食べ、カプチーノを嗜む現世代のバンコキアン達は我々と何ら変わらない、ちょっと刺激が強すぎるようで。。
経済発展とは、時になんと劇的で素晴らしいことなのだろう! 多分な)

以前の画像だが。。私にはどうしても、これがゴキブリに見えてしまう。彼らは、香りが良くて美味しいと言う。草食性のメンダーは、彼らに言わせると田舎を彷彿させる水田の匂いがするというのだが。。文字通りのソウルフードかもしれない。

割ってみると、、中はこんな様になっていて。。えーこれを食べるのか? 冷汗

そう。これで3種めでたくゲットで、役者が全部出そろった。
鰐肉だけが200バーツで、活き海老あえが50バーツ、昆虫油揚げが20から50バーツだ。
テーブルに並べてみても、、見ての通りたいして食欲はそそらない。
苦し紛れに、自分で醤油を買って善処してみる。

個別によく見てみると、やはり余計にインパクトがあり、口に運ぶのはある程度の勇気が必要。イナゴと同様に、姿形がそのまんまで古い油の臭いも鼻に付き。。。鰐肉のグリルのほうは、いたって普通の様態だが。。。冷めた豚肉の生姜焼きってところか?
意を決して一種類づつ、順に口に入れてみると。。
鰐肉は、脂身の混じる冷めた淡白な鶏肉に近く、風味も特にない。
美味くも何ともないただの肉だった。
再訪は無し。続いて、川海老の踊り喰いは、香草に包んで口に入れてみると。。辛いだけで臭みも味も特にない、、これも再訪は無しだ。
そして最後に一番ハードルの高い昆虫を。。
どれから行くか?子供の頃に多少、馴染みのあったコオロギから行ってみると。。当然、殻っぽい。妙な風味もあるが、油の味が強いだけだ。
続いてキンリ―と言われる鈴虫系を行ってみると、これが一番食べ易かった。
そして次はサナギの煎った奴。。これは変な苦みを感じるペーストだった。
噛んだは良いが、、飲み下すのに勇気がいる。これも文句なく再訪無しだ。気持ちが悪い。
全て口に入れてはみたものの、完食には程遠く、ほぼ手付けず。
そのまま、捨てるのは憚られたので、そのまま2階のマッサ嬢達の溜まり場に持っていき進呈する。
しかし、余り人気がない! なにー? イーサン出身だろ???好きじゃないのかよ?勿論、嬢によっては摘まむ人もいるが、、大好評って訳でもない。。
辛うじてオバちゃんに川海老を喜んで貰えた程度。。
誰も食べないなら私が持って帰るわ!だって。。笑特に鰐肉なんて、ナニコレ? 不味そうな豚肉ねって!
センタンで買ってきた鰐肉だって伝えたら、みんな気色悪がって身震いしていた。
無論、薦めても誰も手を付けない。
200バーツもしたんだぞ! 食べてよ!って言ってもみんなで拒否!
1.5時間の極楽マッサ―ジと同じ料金なのに。。(今晩はマッサなしか)なんだよ! ローカルに食料として認知されてないのかよ!
ハイハイ、どうやら単なる浅はかな、間抜け悪趣味観光客向けの客寄せアトラクションだったようだ。
それにまんまと嵌った私の独り負けが確定のようだ。。
タイで300バーツあれば、普通に旨い物が食べられます!
まあ、今まで確かに鰐肉など、余り聞いたことは無かったのは認めるが。鰐肉は全くの廃棄処分、昆虫は嬢が間食し、川海老はオバちゃんのめでたくお持ち帰りスナックに収まり、お礼を言われたのがせめてもの救いか。
全く冴えない結果に終わった企画だが、近い将来、何処かの親愛なるブログ読者様の利益を、多少なりとも守ることになると信じている次第だ。

観光気分で敢えて試すのもいいが、結果はとるに足らない物になるだろう。
写真を撮るだけで十分な気がする。。と言う感想で結びとしたい。
もう絶対やらないよ!