予報では1,5m前後で昨日に引き続き酷い西うねりだ。
朝一のウルワツ行きの標準手順の3時に起床、ゆっくりいつもの手順を踏む。(起床後の2時間など、あっという間だ!)
上手く寝付けなかったので疲れが残っているのと、波予報と潮汐表を吟味し、出発30分前に作戦変更を決めた。(午後の方が大きいと出ていた)

後にWEBカムを見てみると、朝は上げ潮で波は小さかったのでこの判断はどうやら正しかったようだ。

セッション後の画像で、引き潮一杯に近く、サイズがかなり下がった状態。

それで改め、午後に現場到着してみると、、風が強い。。
結構なことになっている。
荒れ気味とはいえ、予報通りにサイズアップ。
シークレットは軽く5-6ftで、間断無く波が割れている状態。
出ていけるのは限られた人間だけだろう。ラインナップ上に2人居るのが見える。
状況と乗り方でそのうちの一人は知人だと見当をつける。
一瞬出れないかと思わせる切れ目のない西うねり。
全ての波を喰らいながら出ていかなくてはいけなかった。
そして、、沖に何とか出てみると、6ft程か?

出るのも大変なシークレットばかりに傾注しないで、ユーザーフレンドリーなコーナーあたりでもやるべきだ。ここは見ての通り、越えていけば楽に出れる。

しかし、実際は悲しいかな、大多数の波は向きが悪くてまともに走れない。
しかも、1500kjで干潮に向かっていて危ない。
幸い、リーシュ直径9mmの太くて安定している物をつけていて安心だ。
それでも、30分で3本を絞り出した。
上手く捕れれば、玄人好みのリップの分厚い底掘れ波。
あれをまともに喰らうときっと気の毒な相棒の様に、骨から筋肉が剥がれたりするんだろうな。。
テイクオフが弱点な私は、とてもじゃないけど怖くて行けない。
まあ、誰も乗れない波なのだが、プロだったらきっと芯から行くんだろうと踏んでいる。

海上の現場とは打って変わって長閑なウルワツ・パーキング。ここはサーフスポットのはずなのだが、近年は中国やインドからの観光客でにぎわっている。もちろん彼らはノン・サーファーだ。

シークレット利用歴13年目の私だが、その波を行った人間を一度だけ見てことがある。。
あれは見ものだった。。波の高さは6-7ftで、さほどのことは無いのだが、破壊力、水の量、岸への近さと走る場所の水深の浅さで、英語でデス・ゾーンと呼ばれている状況だ。

そこへ果敢に挑んだのがブラジリアンの一見さんボディーボーダー。

(よく言えば楽天的で、悪く言えば後先を考えないか? 陽気で無鉄砲なラテン系の皆さん、時にアングロサクソン系の欧米人とも、よく諍いが起きている)

立ち上がる必要が無い彼らは、我々サーファーより、より深い位置からテイクオフできる。
がしかし、致命的なマイナス面は、腹這いの為に想うように加速が出来ない点だ。

それで、我々、サーファーがまず行かない様な深い芯の位置から果敢にテイクオフをして成功し、波のボトムをこれ以上ない位奥の遠く離れた位置で必死のボトムターン。
言うまでもなく、フルレールのフルスピードでスピンアウトギリギリ。
リップの上からのぞき込む私と彼の間には、厚さが1m程あるであろう波のリップが彼をめがけて牙を剥く。

口をあんぐり開けていたであろう私と一瞬、視線が絡んだような気がした。
そして轟音と振動と爆発音。。
それ以来、彼の姿は一度も見ていない。ははは
悪くすれば病院、旨く行ったなら途轍もないシークエンス。
どっちにしろ、その後に道具も体も無事だとは思えない。
それ以来、彼は戻って来ていない!そう、、ただの一度も。

そんなこんなで、南の強風、酷い西うねりのコンビネーションで売やる気が失せ。5本で終了。。明日の朝に期待することに。昨日同様、欲求不満で実りの無いセッションだった。
唯一の慰みは、酷い状況で誰もやりたがらないコンディションでも、独りで沖に出れたことだけだ。

中々、上手くいかない波乗りだ。
自信のある向きは是非、来て挑戦してみて欲しい。
そして、大きくあの上げ気味の時に現れる例のスゴイ波を乗って見せて欲しい。