毎日の通勤の途上に、見慣れないカフェが開店していたので入ってみた。
所在は、何度もとり上げているバリ島南部ブキット半島の幹線ジャラン・ウルワツ沿いだ。

ウガサンからドリームランド入口に向かう登坂の途中、先日紹介したPerry Spa Balinese Massageから目と鼻の先

店舗は、極小さくこじんまり、カフェとしては最小の部類だろう。
店先の美味しそうなオムレツ・ブレックファストが29.000 IDRと出ている写真に興味を惹かれたのだ。(笑 貧乏性ですまない!)

カフェが乱立するタイ国内では、さほど珍しくないこの様なブティックカフェだが、ここバリではそれほど多くない。

店舗内に入ってみると。。。小さいながらもピンクを基調にし、可愛らしく綺麗にまとめられた店内の様子が。。。スタッフは一名だけ、店舗内観と同様にこれまた小さく可愛らしい地元のバリニーズの女の子の姿が。。
挨拶して会話を始めてみると、、これまた礼儀正しく快活、会話の節々にトラディショナルな敬称をわざわざ使ってくる好感度抜群の嬢。。
涼しく明るい店内には4つのテーブル、外の店先には2つあるこの店舗について訊いてみると。。。
まだ開店してからまもなく、、オーナーは地元出身と言うことだ。
小奇麗に良く纏められ、この地ではまだ珍しいスタイルのブティックカフェなので、もしかしたら西洋人のオーナーかと想像してみたのだが、どうやら違ったようだ。今ではカフェ・コーヒーの一大消費地となった東南アジアだが、私自身も無類の珈琲アディクトだ。
この時も、空腹ではなかったのがちょうど一杯の珈琲でも感じていたので、先ず一杯頼んでみると。。。

自信ありげなコーヒーメニューを見てロングブラック、定番のストレートハンドドリップを選ぶ。

本日の豆は、有名なバリ島のキンタマーニ高原産のものと、ジャワ島のアラビカ豆のどちらかを選んで欲しいと告げられる。
アラビカを選ぶと、嬢はちゃんとお湯を沸かし、カップやペーパーを温め蒸して、ハンドドリップとして定番とされている手順に従って手早く淹れていく。店内にアロマが拡がっていき、大きめなカップに充分な薫り高き一杯が私に笑顔とともに供される。

世界的な珈琲豆の産出国であるインドネシアだが、ここバリ島ではコーヒー消費の文化は永らく洗練されたものでは無く、方法はご存知のバリコーヒーだ。細かく挽き過ぎた極細コーヒー粉を直接お湯に溶き、その上澄みを飲んでいたのだが。。

先ず香りを堪能し口に含むと。。これで不味い訳がない。。美味い。
やるな! ちゃんとしている。。これならと想いその場で看板にあるブレックファスト頼んでみる。素早く出てきたのがこのオムレツ。。どうだ?200円チョイで本格ハンドドリップ珈琲とこれだ。。文句あるまい。。普通に満足だよ。時を同じくして、嬢の友人らしき女の子が入ってくる。
年の頃は同年位だ。。
暫く観察していると。。時の変化を否応なく感じ、なるほどなと感慨深い気持ちになった。

私がバリ島に傾注し始めた頃は、カフェも英語も広く浸透する前で、ワーテルと言われる公衆電話が存在していたころである。(たかが、15年ほど前のことだ)
その頃はまだ、地元の人達はまだナシブンコス、ナシゴレンなどの伝統的な食文化を好んでいた気がする。

時が変わり今では。。かれらはアイフォンを持ち、アイマックで何やら作業をしていて、流暢な英語を話し、歯科矯正をしていて、マッサージの予約待機の間にコーヒーと嗜み、手早く西洋の定番朝飯を完璧に作ってくる。
悪くない珈琲とオムレツの出来に、どこでそれを習ったのかと訊いてみるたところ。。

その答えはYou tube Channel で研究しているとの答えだった。
わたしが、当地に来始めた頃とは全くの別人種が存在している。
一世代にも満たない時間で、凄まじい速さの変化だと思うのは、私自身がネット・スマホ以前世代の証だからなのか?

そんな考えにしばし浸っていたら、メニューなどのチェック、撮影を失念してしまった。。
まだ、基本的なレパートリーだけだが、コーヒーの美味い穴場であることは確かだ。
ウガサン中心地に下る車線側だ、注意していれば入りやすい。

営業時間は朝8時前から夜9時までらしい。
この辺りは屈指の渋滞エリアだ、嵌りついでに一杯のコーヒーブレイクなどいかがだろうか?
礼儀正しく気さくで素朴な新世代の地元バリニーズの女の子が一杯の癒しを施してくれること請け合いだ。