観光立国にとり避けて通れない幾つかの問題の一つで、観光客の医療機関利用料金の未払踏み倒しや、その医療機関にのしかかる財政負担問題がある。もちろん、観光客自身への大きな負担も同様だ。最近、我が国を含む各地で深刻な事態に陥る外国人観光客達が、最後の頼みの綱のクラウドファンディングを募っているのをよく目にする。

タイ王国でもしばらく前から旅行者から保険料を強制徴収するようなことが検討されているらしいと耳には入って来てはいた。その関連かと想うのだがタイ王国政府観光庁TATから、タイ国内を旅する外国人観光客向けの保険販売を始めるとの発表があったので少しお知らせする。

Thailand Travel Shield, と呼ばれるものだ。概略を説明すると、タイ国内を旅する外国人だけが加入できる。(入国前の加入が必要で且つ、タイ国在住者は除く)

補償期間は入国時のパスポートコントロールを通過後に始まり、終了は同様に出入国管理官による出国審査通過まで。

対象年齢は1-70歳まで、対象エリアはタイ国内全土。加入前の医療検査は不必要で、加入はオンラインで事前申し込みで支払い、証書はEmailで即時発行される。

保険期間は1日から最長60日間、その範囲内で4種の補償期間が設定されている。それと一回最長60日間補償を単年で、複数回繰り返す旅行者用のAnnual trip の保険料金が設定されている。

補償内容は死亡時、疾病障害治療費、旅行延期変更遅延補償、携行品補償、手荷物遅延補償、賠償責任、トラベルアシスタント・サービス付帯とそれなりにある、補償内容が4プラン設定されているが、各補償内容に補償上限額がある。

デンパサール空港到着時にジッパーが壊され中を物色された私のスーツケース。この年は何故か2回も遭遇し大赤字だ!

その他詳しい保険の補償内容、条件等は以下の公式サイトへどうぞ。

Thailand Travel Shield

保険引き受け会社は地元タイの3保険会社で、各種トラベルアシスタンス・サービスはAllianz Global Assistance社が行うとある。利用したことはないので、実際のところの利便性や効用性、サービスの質は未知数だが、海外在住者でタイ王国だけの単純往復滞在で渡航を計画するなら、一考の価値は少しはあると想う。我々の邦人の観光ビザでの最長滞在期間は30-60日で、最長でも1万円位の保険料で済む。

時として転んだだけでも酷いことになるので要注意だ。

しかしながら、我々日本在住者にとっては日本の海外旅行保険の手厚い補償サービスに勝るものは無いと想う。キャッシュレスサービスなど毎回、本当に助かる。近年の保険料率改定に伴う保険料金の上昇があるにしても、そんなに料金的に差異は無い。しかもタイ国以外、日本の自宅出発時から補償適用もある。(この点は各種商品の約款を参照されたし!)

海外で入院するとなると無保険では恐ろしいことに

悪いことは言わない! 肝心なことは、普段から何らかの充分な保険に加入しておくことだ。