社会整備が進んで物事が大体予想の範囲内で起きる先進国と違い、以前と比べ大分マシになったとは言え、まだ何かと色々と緩い第三世界。 旨く行かずにイライラすることも多々あるが、少なくとも私にとって飽きを感じ始める日はまだまだ先の様だ。多くのことに細々とルールが設定されていて窮屈に感じることも多い先進国、反対にその辺がまだ未整備が故に、反って便利さを感じることもあるのが第三世界だ。

時刻表、ルート、スピード制限、定員、固定運賃無し、夜間も運行。交渉次第で行先変更もへっちゃらで、随時、臨機応変に個人タクシーにもなる。先進国の運行管理者が見たら白目を剥いて怒りそうな緩さだが、ユーザーにとっては文句なく便利なソンテウ。だが、あくまでも自己責任で利用だ。

(もちろん弊害もあるが、自家用車が基本どこでも駐車できたり、停留所以外でも乗客の希望通りに乗り降りできる公共交通などの便利さと言ったら!)

しかし、交通機関や公共サービスでの安全性はシリアスに別の話だ。私は緩い東南アジアを愛してやまないが、ここだけは譲れない。(誰だって死にたくはない、やってる彼らだって当然そうだろう)

下はWeb上からの拝借引用画像だが、デンパサール空港でのライオンエア滑走路逸脱着水事故。

(幸いにもこの時は干潮で、しかも波の小さい時であったので、奇跡的にも死者が出なくて乗員乗客は全員生還した。。もし、大潮の満潮時で大きなグランドスウェルが来ていたなら、現場はエアポートライト、レフトと呼ばれるメジャーサーフスポットのど真ん中だ! いくら納品されたばかりの新品B737でも天井まで軽く水没で、結果はかなり違っていたであろう)

初期の頃の私の波乗りのホームブレイクに着水したインドネシアLCCのライオンエア。もし現場で波乗りをしていたら、さぞかし見ものだったに違いない。

先ず、真っ先に思い浮かぶのは航空産業だが、この件について我々個人が出来ることは少ない。せいぜい、統計上安全と言われている会社を使うことぐらいか。毎年、数々の関連ランキングが発表されているが、悪いことは言わないから下のランキングを参考に使って欲しい。我々によく関係する会社が見事に上位ランクインしている点に注意だ! Airline rating はこちら

その次によくニュースになる、群島国家のフィリピン、インドネシアなどで頻繁に起きる船舶による事故だ。タイでも色々あるが、長年マリンスポーツに従事する私が目にしたものだけでもかなりな数。彼らの運行スタイルには背筋が凍る思いだ。一般の観光客でもマリンレジャーなどで利用することも多いプレジャーボート、これもシングルエンジンでの外洋運行や、無線または携帯電話などの通信設備の有無などをよく見るべきだ。サッと、画像クラウドから見つかる写真をアップしておくので肝に銘じて欲しい。 これも、友人が波チェックをしている最中に、突っ込んできたらしい!かなりおったまげたと見え、WhatsApp メッセージが私の元にすぐ飛んできた私が近年、自分の活動域だけで見たものだけで5件だ。何故、彼らは波のあるサーフスポットを好んでのし上げるのだろうか? 本来、船乗りは波がある場所は浅くて避けるべき箇所の最上位であるはずだ。操船のイロハである見張りと海図を使っているとは思えない。

スクリューの後が生々しい。文明国では懲役物だが、この操船者は止まりもせずトンズラだった

(上は泳いでいたらボートに轢かれた友人。何で生きてるかわからないが、ただの運だろう。ボートと遊泳者が混在しているところで入水してはいけない!この初歩的なプロトコールで避けられる類の致命的なトラブルだ)

次によくあるのは火災だ。専門家ではないので詳しいことは言えないが、やはり電気配線絡みが多いのではないだろうか?

文字通り絡んでいる、私なら電気料金は正しいのか勘繰りたくなる。

彼らは気にするそぶりも見せないが、当然ずぶ濡れのタコ足配線。毎年の感電事故の犠牲者は絶えない。私は雨期に本気で長靴を買おうか迷っている。

下の画像は日本でも報道されていた数年前のパタヤ・クランのナイトクラブでの火事。予約していたホテルの隣で、到着したらちょうど消えてセーフだった。着いてすぐに宿無しになりかけた! 笑 個人で出来ることは、毎回の脱出ルートの確認、貴重品の管理くらいだが、鼻で笑ってはいけない!常時行う価値はあると想う。

翌日、訊いてみると内装工事中の出火で死傷者無しとのことだが、これも緩いシステムのなせる業か。

みんなでプールの水をかけてみたが、文字通り焼け石に水だった


気分よく一人で波に乗っていたら丘が燃え出してビックリ。延焼中で危険だったので上がるに上がれずに仕方なく、波に乗り続けて勢いが収まるまで待ってから上がった。だが、消火活動を手伝う羽目に! おい!いい加減にしろ!まだ俺は一応、観光客だぞ! しかし、この緩さがタマラナイのは認めるが。  幸い、買ったばかりのスマートフォンとレンタルバイクは無事で何よりだった。

次は最も切実な交通事故で、これも対処は難しいが。タクシーなどのドライバーの状態は常に観察だ、危険を感じたらさっさと降りよう。さもないと次の停車駅は高い確率で天国か病院になる。また万が一、暴走タクシーに乗ってしまったら勇気を出してスピードを落とすように頼むのだ。

譲ろうとしてはいけない、彼らは譲ろうとすれば逆に混乱する。生来のモーターバイク聖戦士である彼らは、こっちが突っ込むめば向こうが退く、という解り易いルールで最低限の均衡状態が保たれている。

そして歩行中も油断してはいけない、東南アジアでは横断歩道は我々とは違う位置付けなのを理解すべきだ。車線区分、路肩や歩道も然りだ。

これも最近だったが、目の前でトンデモナイ多重事故が発生、、でも火が出る前に助け出せてよかった。

壊れる前に直しておくという概念は無いのが彼らだ。恐ろしいのはこの後、この車両を一日かけて何とか走れるようにして走り去っていったことだ。

上の画像は、ある日交差点付近にあるジュース・スタンドで生ぬるいジュースを飲んでいたら、目の前で多重事故が発生、バイクや車10台近くが絡む大ごとに。トラックがこっちに向かって来た時には腰が浮いたぞ!

店内に居ても油断ならない東南アジアだ。笑 しかも、出火前に閉じ込められた若い母娘を助ける羽目に。いざと言うときに石化して全く使い物にならないのが東南アジアの男達だ。しかし逃げ足だけは毎回、野生動物並みに早い。(やっぱり彼らはジャワ原人の親戚かもしれないと、私は密かに疑っているのは彼らには内緒だ。)

とまあ、膨大な記憶や経験の中から、さっと取り出せた最近の事例だけを挙げてみた。とりとめもない記事になってしまったが、要するに社会の緩さの弊害は枚挙に暇がない。基本的に平和に見えても、実際はかなり危険な社会だ。各自で安全に努めてトラブルを抜け目なく回避しながら活動してほしい。

 





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