最近、何やら俗に言うノース・クタエリア、(クロボカン、チャングー地区を指す俗称)での農地乱開発についての議論をよく耳にする。それと同時に同地区での斬新でヒップな各種業態の新規ビジネスについても聞こえてくる。

(下は7,8年前の開業になるか?カスタム・バイク、サーフ・ライフスタイル・都会的カフェ・アパレル融合の新しい業態の火付け役 豪州発か?有名なDeusだ。最初は水田にポツンと開業したのだが、今ではこの店を起点として周囲に街が形成されている) 

私は特に環境論者ではないが、イチ・サーファーとして年々進行していく環境破壊を日々、目の当たりにしているので、そのような多面的議題について考えると心穏やかではいられない。ちょっと前はこんな感じの水田地帯が広がっていたのだが、、数年後に戻ってみるとこんなに快適な?プール・ビラになっていたりする。だが、それもローカルの選択だ。先進国出身の我々がとやかく言うのはお門違いであろう。今回、紹介するのは去年あたりから急に耳に入りだした、Nook カフェ・レストランだ。田園風景に囲まれたカフェが人気を博しているらしい。(多国籍だが、一様に意識が高そうな若い女性達がひっきりなしに入店してくる!)

ちょっと待てよ!このエリアは元々、10数年前までは水田地帯だった地域を頑張って開発して出来た街だろ!もう、飽きたのか?と毒づいても何にもならない。確かに急速に発展し過ぎて、トレンディーエリアだったジャランpetitengetは、今ではタダの醜悪な渋滞地獄路と化してしまった。いくら上質な料理で格好の良いレストランでも、あんなバイクと車が数珠つなぎになった通り沿いで排ガスまみれになりながら夕食の席についてもな。大体、乾季の週末、晩飯時などは予約すらままならず、現地に到達しようとするだけでトラウマになってしまうので我々は敬遠している。そうだ、文句を言っても何も始まらない。そのJl・petitengetから僅150m程か、脇道を進むとご覧の通りの水田に囲まれたカフェが現れる。店舗外観、施設自体には何も特別なことは何もない、今では普通のカフェ系店舗だが混んでいる。 メニューを見てみると、オーガニックで健康的な各種ドリンク類、ブレックファスト系統、バーガー軽食系、もちろんサラダ類、ローカル系も網羅し、パスタ、ディナーも外さない無難な構成。さして特質すべきところの無い、現代の定番カフェだが、立地周辺環境の点で目新しさが受けているのだろう。 訪れたのがちょうど昼時だったので、定番サンドイッチ系メニューとHealthy Booster系のボディー・クレンズとスムージーを頼んでみた。この通りの美しいプレゼンテーションで素材も新鮮で趣向を凝らした満足できるものだった。難があるとすればポーションのサイズは多少、小さめで腹を空かせたサーファー達には一品では物足りないかもしれない。(まあ、この辺りのメジャースポットはチャングーだ! 馬鹿にするつもりは毛頭ないが、そんなショボ小波の波乗りでは、これで充分なのかもしれない!笑)デザートにはお馴染み地元伝統スイーツのブラックライス・プディンを。糖蜜の淡い甘さに包まれた粒ツブ食感の黒米とココナッツクリームの融合が気に入っている。

最後になるが所在はここだ、クロボカンのリッポ・コーナーからでも、程近く5分もかからない距離だ。(但し、渋滞がなければの話だが)

水田に面したテラス席に陣取り、遠景を眺めながら一人で時を過ごすのも悪くはないだろうと想う。周囲に同様のカフェが林立しているので、それをめぐってみるのも一考だ。