前記事のラーメン探訪の記事で述べた通り、約半年間の執筆停止期間中も私の普段の国内での活動は何ら変わりなく継続していた。
ラーメン探訪、史跡巡り、街歩き、銭湯風呂巡りも然りだ。
今日は、ディープな街大阪で見つけた少々、(かなりか。。)特色のある公衆浴場を紹介しよう。

昨年から今年にかけて何度も計画していた関西遠征。
計画するたびに大阪地区のコロナ感染爆発が起こり、その都度キャンセルの憂き目に遭ってきた。(計4度の延期を余儀なくされ、10ヶ月遅れでようやく今回、来訪が叶った)
その間、充分過ぎるほど下調べする時間があったので、銭湯についても色々と探していて見つけたのがこの物件だ。

東京の下町同様、この地域でも予想以上に安価な公衆浴場が現存している。
特にミナミを中心とする地区に集中しているようだ。
グーグルマップで探すだけでも結構出るので、興味がある向きは是非ご自身で。。
銭湯と言える物件は公的補助金でも出ている為か?
押しなべて何処も低料金。
大概、入浴料は有り難いことに500円以下に抑えられている。

また最近気づいた事だが、ネット情報全盛時代の国民総投稿気運の高まりの為か?
多くの公衆浴場で、施設内でのスマホ持ち込みや写真撮影の禁止が明示され始めている。
問題にならない限りに於いて、良識の範囲内で銭湯活動してきた私にとって画像紹介は増々難しくなってしまった。

(今回の物件でも、自前の紹介できる画像データを持ち合わせていない。控えめに拝借画像を使わせていただく事をご了承願いたい。。)

そんな経緯で今回も関西地区で毎日毎晩、各所で入浴してきた。
先ず、このディープな浪速の金比羅温泉から紹介しよう。
前回のディープな劇場紹介同様に公共媒体使用の手前、多少、想像力を働かせて読んでもらえれば幸いだ。

そう、この金比羅温泉。
この物件の特色についてはご自分で調べてみて欲しい。
そうです。。。そういうトコらしい。
熱烈な銭湯愛好家が集まり、しばしば起こりうる和気藹々とした入浴者同士の親密なスキンシップが特色だという。
さすが人情の街大阪だ! 日頃からその面目を場所と時を選ばずに十二分に発揮しているらしい。

部外者の私はこのエリアについて地理的な感覚は持ち合わせていないが、所在を下に挙げよう。。
私は散歩がてら、大阪メトロ千日前線の桜川駅から歩いてみた。
所要時間は20分程だったか。。

現場周辺についてみると、そこは河川と鉄道と高架道路に隔絶された日の当たらない角地。
河川沿いの堤防を越える為、道路の標高が上がっていく箇所に隣接している。
辺りは事業所や工場、公園と昔の街並みっぽい雰囲気が。。
まさに下町情緒あふれる地元の隠れ家的って場所。。

(ナニかやましいことでもあるかって勘繰ってはいけない 住んでいる人も当然いるのだ)

店舗外観、下足入れ、下駄箱スペースに特色は無く、番台があり標準的な感じ。
脱衣所も然り。
私が訪れたのは週末の夜。
客層は意外と若く、一週間の労働から解放されたばかりの若年から中年の男達がひと時の慰安と静養に訪れているって趣。
なんら他と変わったことはない。。(此処まではね)

脱衣し、いよいよ入浴する。。
内部は広め、2面で2層構造。
なんだかわからないが隔てられた奥の院がある。
それはあくまでも表向きはサウナという触れ込みだが。。

浴槽は多種類で色々あり、スチームやドライサウナ、時代物のランドリーまである。
用事を済ませ、中を歩き回ると。。
他の入浴客も頻繁に各種浴槽を巡回していることに気付いた。
サウナを含めた施設の衛生的な状態はギリギリ及第点位か。。

それとは別に浴槽の垂直面のレイアウトが少し奇妙。
施設敷設者の意図なのかは不明だが浴槽の底が深く、湯に浸かると眼前を歩く人々の腰のあたりに視線が向くようになっている。

(特に見たいモノが無い私にはなんとも微妙な感じだ。。視線は何処に向けるべきなのかがさっぱり。。)

体が充分に温まったところで本格的に内部を見て回ると。。
なんだか2階に人が集まっていた。
まるで体のほてりを冷ますように。。
サウナ用と思しきウレタンクッションを床面に直敷きし、まるで何かを待つように何人もの人々が銭湯談義に昂じていた。。(会話は無しだが。。)
どうやら二階にも奥の院があるようで、時折壁シャワーの裏面に姿を消す入浴客がいる。
その他にも、施設のレイアウトは複雑、且つユニーク。
至る所が陰になる様な不思議さを醸し出している。。

その陰の向こうで何が起きているかは未確認だ。
大方、大阪庶民の義理人情について入浴客同士ふれあい、活発な交流が繰り広げられていると推測しているが。。
私が目にしたのは、(きっとスチームサウナの中でコロナウイルス感染防止の観点だろうと思うが。。)出来るだけ少人数の2名で水入らずの街の銭湯談義に熱中しているご年配のお客さん達の姿のみだ。

レビューによると週末などはロッカーの空が無くなる位、盛況になることもあるというが、多分、時間的な事なのだろうと思う。

幸い、部外者の私にとっては空いていたので充分に施設観察の務めは果たす事は出来た。
いかがかな? 貴方もナニワ食い倒れ旅の間。
ちょっと一息、個性的なローカル達と一緒に汗を流してみては?