先程、山間部でひと風呂浴びて戻ったばかりだ。
それが思いのほか気持ちが良かったのでこのまま上梓しようと思う。
前記事に続き、風呂巡りが連続するがお付き合い願いたい。
今回の物件も静岡県中部からとなる。
今度は静岡市清水区西里にあるやませみの湯。

現在の行政区分は静岡市になるが、旧清水市の山間部に位置する西里地区。
鮎釣りの名所として有名な興津川の源流に向って行った山奥にひっそりと佇むようにある。
地勢的にみるとかなりの山奥だが、近年の道路開発により付近に第2東名と中部横断道路が開通しているので、意外にもアクセス性は良好。
至近の各自動車道のICや、沿岸部からは半時間も有れば到達可能だろう。


周辺は清流のせせらぎ、野鳥さえずる典型的な山里。
山の空気が清々しく、付近には幾つものキャンプ場が点在する。
静岡市清水区向けの水道水の供給地なので小川の水質は折り紙付き。
夏季はキャンプ清流釣り等のアウトドア系アクティビティーのメッカとなる。

生憎、空模様はどんよりとした曇天だが、天気に恵まれれば季節柄新緑が目に眩しい筈だ。奥静=オクシズと呼ばれる静岡市北部は、言わずと知れた緑茶の名産地。周囲は茶畑に囲まれている

道の駅として広めの駐車場、清潔な公衆トイレ設備、食事処の機能も備えている。
森林公園にも指定され、車が通らなければ周囲に人工物の音はしない。
車を停め木々の間を進み、母屋向かって歩く事2分。。

訪れたのは平日、周囲に他の客は見当たらない。居たのは小型犬だけ、いい感じだ。アフターコロナの新しい日常にうってつけで嬉しい。

入口で検温、所定の用紙に連絡先を記入、入浴料は大人700円/回、定休日は毎週月曜。

: 店舗情報の詳細はこちらの店舗HPからどうぞ。

中は広く、地場産品を取り扱う販売スペースにフリーのお茶給湯給水器や自販機設置され、その奥に自由に使える大きな大広間。
大型テレビ、テーブル、座布団といった標準的なセットアップ。
これ以上は何もいらない。
そして手もみ処も併設しているので、必要のなら勇者は試してみるのも良いかと。。

清潔に保たれた店内。少し驚いたことがある。給水器から飲んだ冷水が非常に美味しかったこと。意外だったのでスタッフに言及したらやはり客には好評だという。また、周辺に飲食店は存在しないので此処で食べる人も少なくないらしい

最近、各地の風呂巡りに明け暮れる私だが、昼間からのうのうと風呂なんかに浸かるの中高年男性ばかり。風呂は若い女性に対し全く訴求しないのか?

公衆浴場や銭湯風呂を利用する際に我が国特有の問題事項が一つある。
それは入れ墨関連の慣例が引き起こす諸問題だ。
ここでそれに言及する必要はないが、ここ西里温泉やませみの湯ではこの問題に関し中立表明していると告知されている。(入れ墨を理由に利用を断ることはないとの立場

実は私は何度もこの西里温泉やませみの湯を利用している。男湯と女湯は確か日替わりで入れ替わる様だ。見かって右側がヒノキ露天風呂で、左側が岩風呂となっている。

肝心の風呂は、ここも内湯と外湯がある2部構成。
木々に囲まれた外湯は檜風呂と岩風呂の2種を男女交互の入れ替え制をとっている。
露天風呂は3種あり、各浴槽の湯温に違いがみられる。
そのうちの一つにかけ流しの看板があり、べつの浴槽が明らかに湯音が高いところを考えると、それが循環加温式だろう。

内湯にシャワー設備、カラン、椅子や洗面器、備え付けシャンプーやソープがあるので洗浄作業を其処で済ませる。
そしてのぼせ気味に火照った体を冷ましに外で出る。
静かだ!これこそ、山間の露天風呂の醍醐味。
都市部にある設備の整った無機質で人工的なスーパー銭湯も良いが、非現実的な清潔さや不自然さが有り、イマイチ偽物感が拭えない。

公衆浴場という性格上、それを常に望むのは多少無理があるが風呂はやはり独湯が一番。誰もいなければスマホも清々と持ち込めるってものだ。。

それに引き換え田舎の風呂だが。。
医療機関の様な清潔さは元からなく、落ち葉や虫の死骸等が落ちて湯に浮いていることも。。
夏は蚊やアブ、その他の昆虫に遭遇することもある。
到達が簡単ではないアクセス性の難点もある。

しかし、それだからこそ有る醍醐味も。。
このあたりは人によって感じる事も違うだろう。。
私の場合はその静寂さや素朴さに惹かれる。。
もし、そんな物が入用ならぜひ利用してみて欲しい。