インドネシア共和国の観光省が、中断している外国人観光客の受け入れを再開するにあたり、その大まかな流れについて幾つか言及している。
政府内の観光省、また関連機関からの談話によると、海外からの外国人観光客の受け入れが再開され最初にそれを受け入れる地域として、感染状況が比較的軽微で既に観光インフラが整っている地域にグリーンゾーンを設定するとしているが、現時点ではその該当地域としてヌサドゥア、ウブド、ヌサペニダを選んでいることを明らかにしている。

設定されたグリーンゾーンについては、更に安全対策を強化して域内のワクチン接種を急ぎつつ、感染拡大の危険を最小化して旅行者の受け入れに備えることとしている。
尚、インドネシア共和国では2022年度にG20サミットをヌサドゥアで開催することが決まっている。

前回の同地に於けるワールドクラスのビックイベントは国際通貨基金の年次総会だったかな。。2018年ヌサドゥア

インドネシア共和国観光相Sandiaga Unoは3月1日の会合で次のように述べている。

”我々は、Covid-19 Free Corridor Programについて政府内の関係機関で話し合ってきた結果、ヌサドゥア、ウブド、ヌサペニダの3地域にグリーンゾーンを設定することにした。Covid-19 Free Corridor Programが開始された際、近い将来に往来が開始される対象国としてシンガポールと中国が決まっている”

その二国間協定に関する具体的な日時に関しては言及をしていない。
二国間協定、今まで何度も繰り返され立ち消えになってきたトラベルバブル構想なんてのもあったが、今回もそれが約6カ月間の時をおいてまるでゾンビの様に蘇ってきた感じだ。
それもあってか? あるいは流石に同じ名前をこうも繰り返す事に憚られたのかは定かではないが、今回は体の良い別のタイトルを冠してトラベル回廊プログラムなんて名を挿げ替えて再度出てきたってことだろう。

近年、海を埋め立てて大規模な空港施設拡張工事が進行しているウングライ・デンパサール国際空港。バリ島北部地域の第2国際空港建設計画案は棚上げになったようだが、彼らが依然として極めてヤル気なのは変わらない

同氏は更にもっともらしく続ける。

”Travel Corridor Programの可否を決める主なインフルエンサーは地域内の感染状況だ。ワクチン接種が開始されて以来、現況を見る限り域内の感染状況は明確に減少している。このままいけば近い将来にTravel Corridor Programが開始されることになるだろう。次回のCovid-19タスクフォース関連会議でそれが議論されることは決定的だ”

なんとも勇ましい印象を受け楽観的な雰囲気もしないでもないが、よく考えるとそこにさして新しい事実は見当たらない。
やるぞやるぞーと言っても、結局はまだまだ再開は難しいのが実情。
厳しい制限をかけ続けている先進国でさえ、国境を越える往来の再開に関しては及び腰なのが実情。
ワクチン接種が進行し技術的、経済的、政治的な優位性を堅持する先進国からは、制限に関する知らせには未だに事欠かかない。
反対にほとんどすべての制限緩和、往来再開等の楽観的な事柄に関する知らせはよく第3世界から流れてくるが。。

今朝届いたばかりの私の向こうのお隣さんからの便りには(いいぞ! 早く戻って来いよ、いつだと?) しきりに聞いてくる。それもご丁寧に私が15年間程繰り返している現地での毎朝の海況チェックでの朝日の画像付きでだ

現時点でも金、手間、忍耐、幾つかの行政手続きと多少の運を費やせば渡航は不可能ではないが、私個人はまだその時期ではないと考えている。
ポストコロナ後の渡航開始は各国の思惑が複雑に絡んでいる。
未だに決まらない東京五輪の処遇を見ればそれは明らかだ。
このあたりについて私は個人の判断でそつなく行いたいと思っている。
何処か行きたくてウズウズなのは私も同じだが。。
皆さんはどう考えるだろうか?