過去10カ月余り、コロナパンデミックにより激変した社会の様子をつらつらと書き続けてきた訳だが、ここにもう一つに挙げよう。。(それでバチは当たるまい)

パタヤの名物の一つで、法的にも道義的にもあんまりよろしいとは言えない筈だが、何故か表通りで長年にわたり大々的に営業継続を許されてきた大型のお風呂屋さんだが、ここへきてその殆どが消えてしまったと現地英字メディアが伝えている。

この手のお風呂屋さんは、アジア系観光客に特化している。
ファラン達が、何故、この手を好まないかは不明だが。。
過去10年程は中韓観光客の独壇場。。

(ここでも我が国の凋落は顕著に見受けられていた。。)

しかし、ここ3.4年程は新興勢力のインド系観光客の台頭が顕著。。
そのお風呂屋さんだが、英語でFishbowl=水槽と呼ばれる一種のショーウインドー内に並ぶ嬢達を選んでいくシステム。
嬢達の胸にはグレード=すなわち価格を表すネームプレートが有るので、御予算に合わせたお買い物ができるシステムだ。

国連人権理事会がそれを見たら目を剥きそうな光景なのだが、何故かタイ政府は長年それを黙認してきた経緯がある。
そして聞いたところによると、これらの店舗の多くはローカル客利用お断りらしいが。。
個人的には未確認ながら、なんとも気風の良いダブルスタンダードだな!

入湯税は1500-5000バーツ≠約5千円-1万5千円の範囲内でおさまり、普通はそれでフルプログラムのサービスが受けられる。

そのパタヤのお風呂屋さんが、幾つかの例外を除いて壊滅したという。
しかし、Honey Massageの一つの店舗は今の所は残っているらしい。

ソーシャルディスタンス、各種衛生安全措置を実施した新しい営業基準の元に、つい最近、再オープンにこじつけたらしい。
しかし、濃厚接触を望む顧客のニーズに、それらがどのような影響を及ぼすかは不明。。
可能なら私個人も喜んで調査に出向くつもりだが、現在の状況を考えればそれも虚しい希望でしかない。

(馬鹿げたフェイスシールドを付けさせられて、ゴム手で背中を洗われてもな。。自分で犬のトリミングサロンに行くのと変わらない感じかもしれない!)

記事の中である嬢が述べている。
パンデミック前は毎日平均7人の客をとっていたが、現在はその半分も叶わず。
それに加えてペイカットを受け入れざるを得なく、近く田舎への帰省を考えているという。
普通、この手の産業従事者はパタヤ市近郊の出身ではなく、あくまでも外来の他県出身者だ。
その多くは社会的低所得地域出身者であり、この場合はタイ北東部の農村出身者であることが多い。

自動車関連産業をはじめ、物流産業、食品農産品産業などが分厚く集積し、今やバンコクは東南アジア屈指のメガ国際都市の一つ。
そこに住む都市住民ならいざ知らず、その繁栄の恩恵にありつけない低学歴農村部出身者が大金を手にする機会はあまり多くは無い。

(タイの最低賃金は300バーツ≠1200円程/日あまり。それが、パタヤのGoGo人気嬢ともなればその20倍は下らないのだ。。中には100倍近く稼ぎ出す強者もいるという)

タイが抱えるそんな社会構造的な問題と、裏世界に君臨し巨大な利権ビジネスに群がる影の経済エスタブリッシュメント達。。
何年か前、現在のプラユット首相率いる軍政が執り行った大規模な社会浄化作戦により、首都バンコクの大型企業ベースのお風呂屋さんが摘発、閉鎖に追い込まれた。。

そこで流通し、闇に還流していた資金の大きさには唖然とするばかりだった。。
経済発展が進むにつれ、国際的なリゾート都市を標榜し健全化政策を推し進めてきたパタヤ特別市だが、そんな理由もあって浄化作戦は中々進まなかっただが。。

長年、当局が成し遂げえなかったことが、コロナウイルスが僅か6カ月余りで成し遂げてしまった。。
それも、綺麗サッパリと完膚なきまでに!
これを僥倖と言わずになんと言えるか?
パタヤ好きの紳士諸君、残念だがパタヤの風呂屋はもうあまりない。
手軽で合法的な紳士のレジャーだったがね。。
行くのは自由だが、風呂関係は他でやってくれ。。