神々の棲む島バリ島。
今では私の第二の故郷となって久しい。
しかし、当地は現在、多大な困難に直面している。
基幹産業である観光産業が停止して、島内の経済は事実上のセーフモード。。

そんな中、ようやく本日よりインドネシア国内の旅行者の受け入れが開始される。
数か月に及ぶロックダウンを経て、策定されている3段階に及ぶ緩和措置の第2段階がこれにあたり、最終的に9月11日に予定されている外国人旅行者の受け入れ開始に続くものとされている。
尚、緩和措置の第一段は7月9日から既に実施されており、ビジネス客や在住者の入国が条件付きで認められている。

僅か6ヶ月程前とは全く異なる世界に様変わりしてしまった今日。。なんともやるせない想いしか湧かない。。もはや、世界が以前の姿に立ち戻ることはないと言われているが。。

そのバリ島の国内旅行者受け入れ開始だが、やはり幾つかの制約と入国者に課せられる必要事項があるとされる。
現地の英字メディアに挙げられている物を此処で説明しよう。

先ず、島内のナイトクラブやカラオケバーのような娯楽産業全般は再開を許可されないとある。
この辺りは、Covid-19感染抑制優良国とされるタイ王国が辿った道と重なる。
ロックダウン運緩和措置の5段目を経た後、ようやく再開にこじつけた経緯がある。

バリ州知事が明らかにしている入境者が実施すべき必要事項は次の通り。

1 Covid-19に無感染であること

バリ島に入境する者は、過去14日以内に発行されたPCR検査の陰性証明書、または無感染である証明書の提出が義務付けられる。

2 Covit-19テストの到着時検査が義務化される

上記の検査証明書を提出できない者は、到着時のPCR検査の受診が義務付けられる。
もし、陽性が発覚した場合はスワブ・テストを受けることになり、検査結果が陰性になるまで隔離措置下におかれる。
隔離措置は政府の管理下に実施されるとあり、その場合の検査費用、隔離措置に伴うコストは旅行者の負担になる。

3 Love Bali アプリに登録が必要

入国に先立ち、出発便に搭乗するまでにLove Baliアプリに登録し、必要事項を記入し提出しなければならない。  Love Bali appは こちらから

4 地元当局が定めるヘルスプロトコ―ル(マスク着用、手指の消毒洗浄、対人的距離の維持等)を遵守しなければならない。

5 GPSを起動しておかなければならない。

今時、スマホを持っていない人は想定外なのかもしれない。
Covid-19明けのバリに入国しようと目論むのなら、不要なトラブルを避けるためにガラケーなどは処分しておいた方が身の為だ。

本日のインドネシア国内Covid-19感染者数は108.376名、死者数は5131名、回復者65.907名となっており、依然として感染者数の増加に歯止めはかかっていない。
バリ島では感染者数は3360名、死者数は48名、回復者数は2788名となっている。

インドネシア国内の感染状況は依然として予断を許さない状況だが、経済も危険な水域に達している。
政府の統計によると、20年5月期の国内を訪れた外国人数は前年比86.9%の減少を記録し、インドネシア銀行の5月の外貨両替件数は97.3%の減少。
インドネシアを訪れる外国人の60%はバリ島に来島、インドネシア全体の観光関連収益75兆ルピアの28.9%を稼ぎ出している。

最近になって我が国を含めた感染抑制に成功したと言われていた国々で新たな感染第2波が拡がっている。
元々、感染の拡大抑制には程遠いインドネシア共和国が外国人受け入れに思いのほか積極的なのには多少の違和感を感じる。

今迄の経過を見る限り、当のインドネシア共和国も近隣諸国のふりを見ながら施策を決めていると想える節が見えなくもない。
他のアセアン域内のCovid-19対策先行国が、外国人観光客の受け入れには非常な慎重さを見せている所を鑑みると、当のバリ島の9月11日の外国人観光客受け入れ再開は未だに不透明だと考えるのが一番妥当だと想う。

本日もまた航空会社の破綻が明らかになっている。

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航空各社のセール攻勢が激しくなってきているが、くれぐれも早まって彼らの術中に嵌まらない事を御忠告申し上げよう。