タイで研究開発が進められるCovid-19ワクチン。
来年度後半の自国での量産開始を目指しているとタイの研究者が明らにしたとの報道が出ている。
現在、世界中でCovid-19ワクチンの開発は進行しているが、タイもその一端を担っていて目覚ましい成果が見込まれているという。

2009年に起きたインフルエンザのパンデミックに於いて、同国はその対応に失敗した教訓がある。
当時、タイ政府は自国向けのワクチン供給を外国に頼り供給契約を結んでいたが、流行収束までに自国民に対して充分な量を供給できなかった苦い経験だ。

チュラロンコン大学のワクチン研究開発センターと米国ペンシルバニア大の合同研究チームは、開発が上手くいった場合には2021年度第3四半期後半までにワクチンの量産体制が始まるだろうと予想している。

人影もまばらなパタヤビーチ。。頼みの綱のワクチンが市場に出回るのは早くても来年末だというが。。。世界中の観光地は一体。。。

研究担当者が語るところによると進捗状況は以下の通り。
現在、霊長類を対象とした投与試験が進行中で、5月から6月にかけて猿に投与されたワクチンからは有効な抗体反応が認められ、本年度10月期に予定されている人への応用試験に弾みがつくと期待されているという。

人への最初の治験が10月に始まり、その後に2次試験が12月期から翌年3月期に計画されている。
その結果を踏まえ更に1万人規模の参加者を必要とする3次試験が必要となるが、自国内での試験参加者が確保できない場合はブラジル、インド、インドネシアから治験対象を確保する予定であるという。

引用元 ジャカルタグローブ

私のもう一つの心の故郷ではCovid-19の患者には事欠かないという事か! 笑

第3次試験に先立ち国内の関連許認可機関の認可が必要だが、FDA=米国食品医薬品局が先に認可した場合には、タイ国内でのそれを省略できることとし開発期間の短縮が期待できるだろうとしている。

Covid-19ワクチンが疫学上の有用性を発揮するには、少なくとも人口の半数以上の接種が必要とされ、タイではその場合に7千万人分のワクチンが必要になる。
仮に自国の生産量がそれに満たない場合、隣国のインドネシアに協力を求めることで同意しているそう。

治験用の患者を他国に供給して貰い、開発はタイで受け持つ。そして最後は向こうでも量産もして貰うのか。。アセアン加盟国間のなんと素晴らしいパートナーシップなことよ!

全てが上手くいった場合には、来年度末までには20億人分の量産体制が確立できる見込みとされるが、それでも世界的な必要量には到底及ばないとしている。

私が最後に国際線に搭乗してから既に4カ月が過ぎるが、一体、次はいつになるのだろう? 14カ月先になるのか?

現在、我が国をふくむ感染抑制に成功しているとされる国々で明らかな感染第2波が拡がっている。
感染数上位の国々では、一日あたりの新規感染者の発生数は5桁台で目も覆いたくなる惨状で収束には程遠いのが現状。

もはやCovid-19を駆逐する手段は有効なワクチン以外には無いと言われる所以だ。
これでは海外旅行など夢また夢になりかねない。
折しも、先日にタイ政府筋が前述のトラベルバブル構想の無期限の延期をアナウンスしたばかりだ。

生来の渡りの習性を持つ私の様な人々や、出国または帰国をひたすら待つ帰国難民達、または逗留中の現代の遊牧民のノマドワーカー等にとっては、現状を想うと暗澹たる気分に陥りざるを得ない。