Covid-19災禍一色の2020年。
再び月が替わり、コロナ現況も動き始め感がある。
各国とも経済再開に向けた動きを徐々に開始しつつあるが、逆に感染者の拡がりが増加し始めた国もあり、制限緩和のスピードは期待した程スピーディーなものでは無い。

そんな中、今迄に度々一喜一憂させられてきたトラベルバブル構想において、タイ政府から新たな試案が提出されたとの報道が出たので、掻い摘んで紹介する。
当初のトラベルバブル対象国の我が国でも、今月に入り首都を中心にクラスターらしき事案が頻発していて、現地タイでも連日報道されている。
感染抑制優良国のタイ政府が経済再開を急ぐより、より慎重な対応を執ろうとするのも頷ける気がする。

当初のコロナ対策ではこのように様に通りに水をブチ撒いたりと疑問が満載の対応が目立っていた。。しかし、それから3カ月が過ぎて世界中でCovid-19の知見が集まった現時点では、おのずと対応も理性的合理的に落ち着いてきた。  3月後半のパタヤ・ソイブッカオにて

先ず、全面的な国境開放の前に国内の5地域を選んで試験的な限定開放を行う。
その対象地はチェンマイ、コサムイ、クラビ、プーケット、パタヤの5地域。
この地域に一日あたり最高1000人を上限として観光客を14日間の隔離措置を免除して入国を認める。

このトラベルバブル構想は3段階のステージから成っており、その対象国はタイと同程度、感染抑制に成功している国々から選ばれて政府間の同意の元に設定される。
現時点での対象候補国には中国、日本、台湾が含まれていると考えられている。

ニューノーマル。もうこんなことも出来ないのだろうか? 一度、個人旅行スタイルに慣れてしまえば、もう2度と団体旅行等には戻れない。 プーケット・カリムビーチの路肩屋台群

タイ観光局の言うところによるとフェーズ1は8月から始まり、対象はアクティビティーや旅程の把握が容易なツアーグループ客に限定。
もし、フェーズ1実施後、国内新規感染者数が30日間発生しなければフェーズ2に移行する。
フェーズ2では受け入れ地域、受け入れ人員数を両方を増やして実施。
同じく、実施後30日間で新たな感染が拡がらなければ次の段階に移行するものとする。
フェーズ3では、ようやくグループ、個人客両方の外国人観光客に向けて国内すべてが解放されるとある。

以上だが、上の試案は公衆衛生局へ提出され承認される必要があるとのことだ。
どうやら世界的なパンデミックの劇的な改善は見込みが薄そうなことを考えれば、彼らの言うトラベルバブル構想も実際はこのように様子を見ながら施行される遅々としたものになるのだろう。

一ヶ月以上、国内の新規感染者が発生していないタイでは遂に娯楽産業の営業が解禁されたが。。観光客の入国が解禁されていない以上、営業再開する店は少ないという

これらの試案を視てみると、フェーズ1が始まるのが来月。
それから感染者が拡がらなかったと仮定して、各フェーズに最短一カ月を要して全面解禁に繋がる事になる。
上手くいけば、9月までには解禁か? などと淡い期待を抱いていたのだが。。
その期待は虚しく打ち砕かれる可能性が濃厚。。
そもそも、国家非常事態宣言も7月末までの延長が既に定まっている。

現時点では、ビジネス客やタイ居住者などの入国がようやく始まったばかり。
その順番が一般観光客にまで回ってくるのはまだまだ先のようだ。
ましてや全くの個人プレーで落とす金も大したことのないパタヤ修行僧等は、最近、特に対外的な体面に気を使い始めたタイ政府にとっては、出来れば遠ざけておきたい優先順位のかなり低い客なのは間違いない筈。

敬虔なパタヤ修行僧の駆け込み寺キンナリー。今頃はきっと尼寺と化していることだろう

ただ旅行解禁を待ち望む私の様なパタヤ巡礼者にはなんとも意気消沈させられることだが、待つしかない。。。