通年でタイ国内に滞在していてパタヤとともに生き、パタヤに死すつもりのパタヤ聖戦士には多分わからないだろうが、タイ国外滞在時に無性にタイ料理が恋しくなる瞬間がある。程度の差こそあれきっと一般タイフリークの皆さんにもあるはずだ。そんな時どうする?デジタル、アナログを問わず各種ツールを駆使して必死に探すだろう。食文化のグローバル化が進んだ昨今、タイ料理、日本食は大抵どの街にも存在する。そう、あるにはあるのだが問題は質だ。私もよくファラン知人について店舗外観が自信ありげな寿司店に行ってみると握っているのは某隣国のお兄さん達だったり、変な浴衣を着せられた地元ウエイトレスだったり。悲

そう、ここバリ島にもタイ料理はいくつかある。どこもそこそこ頑張っているようだがいつの間にか消えていたり、業種が変わっていたりとどうも安定感にかけるのが実情だ。しかしこの店は違う、名実ともにバリ島のタイ料理をリードし不動の地位を獲得して久しい。Kat’s kitchen ウガサン、ジンバランエリアに1店舗づつあり10年以上営業を続けている。客足が減る気配は全くなく、安定した集客力を発揮しているように見受けられる。この店の特徴は料理だけでなく、神々の島と言われるバリ島でタイを忠実に再現し周囲に異彩を放っている点だ。数々のタイの調度類、庭木の葉一枚一枚にまで手を加える緻密性、細部にまでこだわるタイ人の美的感覚のなせる業ゆえか?とにかくバリ人にはない感性が一目瞭然で店舗全体がなんだかとても綺麗に見えるのだ。

個人的に持ち上げる意図はないのだが、バリ島内のレストランアワードの受賞歴もあり、また在デンパサールタイ王国領事館から何らかの認可も受けているようだ。店内に領事、政府高官、タイ仏僧の来訪写真が展示されてる。ウガサン店の内部はこんな感じ。

ジンバラン店の店舗外観、店内の様子はこんな感じで他方より店舗サイズ、収容人数とも大きいが同色でデザインされている。


メニューは2店舗とも同一で味、価格ともに無論同じだ。私は10年以上利用しているが料理の質、味、量とも経年変化は認められない。調理人による微かな違いはたまには認められないこともないが、それも通常レベルであったとしても程なく修正され元に戻されている。想像するにオーナーのクオリティーコントロールが効いているのだろう。メニューの内容も初めから変わらない。

オーナーは米国人ファランとイーサン出身のタイ人女性の夫婦で彼らの長男はチェンマイ大学に進学中と聞く。

店内に展示されている多くの写真、タイ各地の美しい風景、日常のスナップなどを観ていると何故か望郷の念?をかきたてられる。今では私にとってバリもタイも同等の心の祖国なのだ。下はラープにマッサマンカレーだったか。

価格も全くの普段使いレベルに収まっている。日常使い、来客時会食、グループ利用、デート、ケータリング等、各種ソーシャルファンクションに広く利用されており、朝8時から朝食にも対応していて便利な事この上ない。コーヒー、デザートケーキ類、アイスも美味しく、温冷タイティ―もある。定番タイデザートカオニャオマムアンも季節が許す限りある。以前、私の家族が日本から来訪した時、奥様のKatさんが個別に正統派特別タイ料理を作ってくださり感激したが、とても辛かった記憶が。笑 最後に簡単な地図を載せておくのでバリ島でタイ料理が恋しくなったら是非行ってみて欲しい。