昨日、(5月15日)バリ島にて、PKMと名を打ったバリ州独自の新たなコロナウイルスの感染防止策が施行されたようだ。
これは既に施行されている中央政府によるPSBBと言われる大規模な制限措置とは別の州政府による制限措置だという。
この様な州独自のCovit-19関連の対策措置が施行されるのは、今回のデンパサールが初めてらしい。
それによると、州都デンパサールのアクセス自体は禁止されないが、幾つかの制限措置を試行して立ち入り制限を施すとある。
その内容をサッと見てみると。。
原則、教育機関の活動は自宅学習に切り替え、学童や学生は自宅内に留まる。
就労や宗教的行事の制限、伝統的な公共の市場などの営業停止、または制限。
公共交通機関に対する運航制限、個人的な移動制限など。。
違反者には当局による営業停止命令などの罰則、または伝統的な地元統治組織による制裁が科されるとある。
なんだ、その江戸時代みたいな時代錯誤なやり方は? と笑うのは勝手だが、決して侮るなかれだ。
それはバリ島で生活していると、事有るごとにいつも必ず出てくるバンジャと言われる一種の自治組織の様なもの。
しかし、その実力は時に治安機関以上、まともに機能することもあると言われている。
バリ島の屈指のマフィア集団ラクサと並んで影の統治組織として、今現在も秘かに君臨を続けている。
話を戻すと、これらの措置の最初のフェーズとしては5月30日までが設定されていて、その後の2期目は6月14日までとなっているようだ。
その後は、関係当局が週ベースで査定し、経過を見ながら調整されていくとある。
概ね、この辺りは他国で行われてきた措置と同じ。
具体的には、市内幹線各所にチェックポイントを設けてマスク非着用者や、明確な移動の理由とそれを補完する書類を提示できない者は通過を許されない。
同時に出発地、目的地の申告が求められる。
それらを補完する書類として、雇用主による雇用証明書、居住地の自治組織の発行する居住証明書などが必要とある。
こんな措置を発すればどうなるかは、下の引用画像を見ればはっきりしている。
結果は見ての通り、バリ島での日常風景の出現だ。笑
時折、当地を襲う突発事態や、唐突な行政措置によりひき起こされる、いつもの途轍もない大混乱は、慣れた私の様な在住者でもトラウマになる程の大災害だ。
外から見てみると、先日のロックダウン初期におけるパタヤ市が行った封鎖措置によって引き起された大渋滞と大混乱によく似ている。
その後、パタヤでは初日の大失態の後、急遽その封鎖措置はとり辞めになった。
しかし、数日をかけて実施方法を調整後、改めて制限を発布して事無きを得ていた。
なにしろ、近代に於いて世界でも前例のない、稀有な経験だ。
正しいやり方など誰も知らない。。
各国の関係機関も試行錯誤で、この辺りも行政官達の苦心や混乱ぶりが見えて面白い。
(我が国にも、政府の誇るアベノマスクという格好のケースがあるように。。)
ちょうど今朝、今も現地に残る隣人が私に、「何をやって良いのか、皆目見当がついていない当局が、取敢えずそれらしい事を何かをやってみようとした結果だ」 と吐き棄てていた。
そんな道半ばのバリ島の現状だが、何故か同時に希望を暗示するような記事も、いくつか出てきている。
それによると、以後、事態が急激に悪化するようなことが無ければ、本年度の10月期くらいには旅行者を受け入れられるかも知れない? という談話なども載っていた。
次回は、それについて触れてみよう。