世界中がコロナパンデミックの急速な進行に圧倒されている。
現況は極めて深刻で、パタヤどころの話ではないのは百も承知なのだが。。
私も先週パタヤから逃げてきた口なのは、最近の記事で繰り返し述べてきた通り。。
タイの民間商業運航便が停止された今、振り返ると3月26日深夜発のバンコク―東京便の搭乗は本当にギリギリだった。

手持ちの脱出便が2度にわたり運航停止して、一時はパタヤ籠城を覚悟したが。。全日空よ、助かったよ!

3月中旬以降、一斉に航空各社が運航数を削減し始めた時に脱出失敗のシナリオは頭を過っていた。
今から2か月ほど前に、海外滞在中の中国人達が陥った境遇と同様だ。
当時の私はバリ島での波乗り修行の最中。
他人事ながら、帰国の手段を失くし入管事務所に大挙する彼らを複雑な思いで傍観していた。

団体中国人観光客の姿が消え、ビーチにはつかの間の平和が戻った様に見えたのだが。。Geger Beach Nusa Dua Bali

それから暫くして立ち往生した自国民の帰国を支援すべく、中国政府が本土とバリ島を結ぶチャーター便を派遣したのだが、ここで予期せぬ事態が。。
多くの中国人達が自分の意志で帰国を拒否し、東南アジア地域に滞留することを選んだのだ。
中国語を解さない我々からしても、当時の状況を鑑みればそれは容易に理解できた。
あんな状況では、故郷と言えども不用意に戻れば死にに行くようなものだ。
それから約一カ月間ほど、残留組中国人達の暮らしぶりを観察する機会が何度かあった。
その時は、後日に自分がまさかその境遇に陥りかけるなんて夢にも思わなかったのだが。

当時の彼らは世界中からの批判的、差別的な視線を一身に浴び、相当肩身の狭い想いを強いられていたと見え、自室に篭りっきりで外出する時は集団で手短にしていた様に見受けられた。
当局がメディアを通して発する在留中国人達の数と、市中で彼らの姿を見かける実感とはかなりの乖離が有った。

一時期、中国人で溢れたバリ島の入国管理局事務所。多くの人は自発的に屋外で待機していたが。。

(そう、マスクをした中国人でごった返す入国管理局に行くまでは。。。)

大分、脇道に逸れたので話を元に戻そう。。
そして大丈夫と思われていた欧州に大規模な感染が広がり、急激に航空各社が大幅な減便を行う中、一気に帰国難民が溢れ出した3月中旬。

突如、届いた航空会社からの一通のメール。冒頭に地味に重要とだけ記されていた。

私も自身の滞在計画を早めに切り上げての避難か、最悪のケースの籠城を予期しながらの滞在継続かを決める必要に迫られた。
その時は非常に珍しい機会を目にする好機かも知れないと想い、様子を見ながらの残留を選んだのだ。

そこで、もし長期間タイに残らざるを得ない状況に陥った時の為に、前もって現実的な居住地を幾つか見繕っておこうと考えた。
長年のパタヤ修行歴から常に宿の検討はついてはいるが、今回は多少特殊な事情。。
いつまで現地に居る羽目になるのかは、全くをもって見当もつかないのだ。
良物件を前もって調べておくに越したことはない。。(出来るだけ安価で快適な物件を!)


 

そんな状況で、先ず白羽の矢を立てたのが、サウスパタヤロードとサードロードからほど近いB2 Hotel South Pattaya。。

レビュースコアも中庸以上で例外を除き、特に悪く言う人はいない感じ。
所在は、サウスパタヤロード沿いにあるガソリンスタンドの対面の路地を入った先。
ソイの名前は知らないが、入り口に変電所らしき施設があるので判る筈。

B2ホテルグループは、タイ国内に展開するモダンなシティーホテルチェーンだが、この場所には2棟ある。
一つはB2 ホテル、もう一つはB2 プレミアホテルとあるが、レセプションはプレミア棟の方にのみ有り、両方を兼ねているので二つは同じ扱いだ。

こちらのプレミア棟にレセプションがあり、受付業務を統括している。地上階はバイク用も含めた駐車場になっている

も一つのB2棟の方もほぼ同じ造りで客室設備も大差はない。ただ、平時は宿泊料金に差が出ている。しかし、覗かせて貰った限りでは客室設備に大きな差異は認められない

前もって事前偵察をしてみたところ、チェックインは規定通りの午後2時からと申し渡され、ロビーを見るとチェックイン待ち客らしき姿も見受けられた。
建物の造りも現代的だが画一的、客室もギリギリ狭すぎない程度。
いかにも実質を重んじ効率的、無駄を省いて低価格を実現している感じ。
宿泊料金も平時で2千円から3千円/一泊、簡素で清潔で合理的なサービス、妥協できるサイズのプールが付いて良好なWIFI環境と無難な感じ。

小さ過ぎず、無駄に大きくもない清潔なプールが設置されている。リゾートホテルではないので遊泳するわけではなくこれで充分だろう。  Agodaサイトから引用画像

きっと国内の主要地域で運営され、きちっとノウハウが積みあがっているのだろう。
施設や設備に瑕疵は無いように見える。
28㎡と言うスタンダードツインの客室を見てみると。。

ギリギリ文句を言えない狭さで28㎡だと言うが。壁はコンクリの打ちっぱなし。バルコニーは無しで圧迫感を感じる人もいるかもしれない

独りなら充分な広さなのは認める。このクラスでは標準的で、狭いながらもデスクスペース、充分な電源アウトプット、ちゃんと機能する冷房や照明が完備されている

薄型テレビ、小型冷蔵庫、オープンクローゼット、電気ポット、セーフもあり、安普請ながらも最低のニーズは満たしている。

この手の安モダンシティーホテルにはありがちだが、照明は暗めの設定。現在の若年層は紙媒体の活字などは読まないのか、それでも良いらしい。アウトプットはデスクスペース、他壁面に数カ所、ベットサイドにも完備している。

アメニティーはこの通り。多くは無いが最低のニーズは満たせ、毎日きちんと補充される。尚、バスタオルとフェイスタオルは2セットづつ支給される

洗面所は清潔に保たれ、水圧等も問題は無いが、一名使用を想定したサイズ。クローズド・グラスシャワーブースは2人利用には適さない大きさ。

換気扇も充分に機能を発揮し、ウオシュレットは当然完備、他に据え付けヘア・ドライアー完備、湿気や臭気、排水関連の問題も感じない

尚、部屋の鍵システムはカードキーが一枚のみが支給される。
よって、外出時のデバイス充電などは出来ず、カードデポジットが300バーツ徴収される。
Wi-Fiは悪用を防ぐためか、単に受付嬢の意図なのかは不明だが口頭で言い渡された。
ハウスキーピングは、各階の受け持ち担当嬢がちゃんとやってくれ、共用スペースも廊下も塵一つ落ちていない。
コンクリ剥き出しの内装の為、歩行音やドアの開け閉め等の生活音が、若干響く感じ。

そして気になるのは値段だが、ここ数年間その推移を見ていた限りでは、アゴダでのオフシーズン価格で1,500円前後から上、ハイシーズンで2千円台前半と表示されることが多かった。
今回の私はケースは、未曽有のコロナ大災害価格の一泊あたり、ナント1000円弱で文句のつけようが無い。

しかし利用後の実感としては、長期滞在ならもう少し広い客室が好みだ。
短期の便宜的な利用や、そつの無いバックアップとしてなら再訪は在り。
立地は、サウスパタヤロードとサードロードの交差点まで徒歩5分以内、路地入口にはバイタク常駐ブースがあり、昼間は表通りにソンテウの巡回有り、ガソリンスタンドも至近で使い勝手は良い。

周辺環境は立地を考えれば非常に静か。周囲には未使用の空き地が広がる。万が一、ここで建設工事などが始まれば状況は一変するので、長期予約を入れる際は注意して欲しい。

B2ホテル対面にはベストンと言う同クラスの3.5星程度のツーリスト・シティーホテルが隣接している。

以上だが、端的に良かった点を挙げるとするなら。。
ジョムティエン方面へのアクセスの良好さ、ブッカオ火曜金曜市場、TUKCOM、フレンドシップ・マーケットなどのサウスパタヤの常用スポットに近いこと。
周辺環境の静穏性、wifiの速さ、機能性とコストパくらいか?

不便さを感じた点は、付近にコンビニは無い点。
バイク利用者なら2~3分以内に数軒あるのでその限りではない。
まあ、無難な数日滞在なら泊っても良いだろう。
一週以上の中長期なら、私なら出来れば他を選びたい。
まあ、そんなところだ。