タイ国内でもコロナウイルス感染者増加が止まらない。
バンコク都心と近隣県は厳しい制限措置が布かれているが、ここパタヤでは国際リゾート都市という事実を慮ってか?
何とか今のところは免れているが、それも時間の問題と言われている。

バーや娯楽施設の停止命令が出されて数日がたった現在。人々は打開策を模索し、ここ数日、人々はブッカオ常設市場に行き先を見出してはいたのだが。。

そして遂に今朝、飲食店でのアルコール販売が停止させられた模様。
現在のタイの季節は暑期。
午前10時を過ぎれば、早くも冷たいビールが恋しくなる様な外気温だ。
つい魔が差し、幾つかの個人的な決まりごとに妥協して珍しく道沿いのスツールに腰かけ、冷たいチャン・ビールを乞うたのだが。。。
年増嬢の答えは。。メダーーイイ (出来ない、不可能を意味するタイ語)

ほんの数日前までは、この通りにビール位は普通に呑めていたのだが。。

ビールを飲みたかったらコンビニに行って、道端で飲めと!
店の敷地では飲まないでくれと。。
そんな、殺生な! 快晴の炎天下だぞ!
いくらビールが冷たくても、直射日光下では旨くないし。。
第一、危ないだろ!
食べ物とソーダならあるわよ! と年増嬢がすかさずたたみかけるが。。
既に朝飯をソーダで流し終えたから、こうして罰当たりなビールを飲みに来てんだろ!
ということで辞退。。

やれやれ、パタヤでマッサージとビールとムエタイを盗られたら何が残る?
周りを見回すと、、確かにビールを手にしているファランは居ない。
措置が徹底されているようだ。
昨夜のパタヤ・ニュースでは違反事業者が当局に急襲されて摘発されたと出ていたし。。
堕落の極致、午前10時前のビールを潔く諦めて大人しく昼間を過ごすことに。。

午前中の街の様子はこんな感じ。。殆ど、非現実的なくらい空いている

そして日暮れ後、腹を空かせてブッカオ常設市場に入ってみると。。
制限措置以降、連夜賑わっていた現場はなんか様子が違い。。
混んでいるのに空いている奇妙な感じ。。
よく見てみると。。

テーブル数の削減で半数以上が撤去されている

四人掛けのテーブルの強制対角2人座り制限。。よく考えたな。。

そう言えば、今季から導入された市場の野外イート・イン・スペースも2日ほど前か?
同様に削減されてはいた。。

この通り。結構、意地悪な措置だ。。屈指の屋台食文化圏で野外で食べ物を売っといてコレだよ!こんなんじゃ、椅子取りゲームになっちまうだろ!

本来はこんな感じで中々、使い勝手が良いことを思いついたなと感心していた矢先のこと

その措置により人の密集度が外観上は若干、緩和されてはいるが。。
しかし、椅子テーブル類が有ろうが無かろうが人々は食べなくてはいけない。
市場全体は依然として大盛況だ。

食べ物をゲットしたは良いが。。。場所がないという新しい類の、のっぴきならない問題が降りかかる

パタヤのあるチョンブリ県には出されていないレストランへの停止命令も近いと囁かれる。
国内ニュースで、公称800万を超える人口を誇るバンコク首都圏。
飲食店、娯楽施設などの閉鎖を受けて行き場を失くした若者たちが、近隣県の海岸に集まり酒盛りを繰り広げていると出ていた。

パタヤは都心から160㎞程離れている。渋滞無しに約2時間の所用時間。ちょっと来るには微妙に離れているが。ベトナム戦時中に米軍によって整備されたタイの国内の主要道路網は、アメリカンスタンダードで意外に走りやすい造りになっている。。見ての通り、団体観光客の去った後のパタヤのビーチは絶好のコンディションだが。。

何かの規制が敷かれると、それに対して打開策を練るのが人の性だ。
当局は海岸に集まらない様にと虚しくアナウンスしているが。。。
仮に海岸が禁止されても、次は山や川があるとどっかの嬢が言っていた。
特になだらかに広がる中部平原を持つタイの国土。
市街地を抜ければ、郊外に広大な空き地や長閑な農地が広がり、場所には困らない。
狭い山がちな国土にタイの2倍以上の人口を持つ我が国にとっては羨ましい限り。

観光が主要産業の一つであるタイ。無慈悲な入国禁止措置により、それに従事する庶民達には祈る他なす術がない

これでパタヤでも飲食店に営業停止命令が出たら、私もいよいよ一時撤退の潮時かもしれぬ。
愛してやまないタイ王国だが当然、その滞在許可にも制限があり平時でも無軌道に居られるわけではない。
しかし、本当の気がかりは、次回の訪タイの見通しが全く暗い点だ。
一体、いつになったら再度来れるのだろうか?
私はそれまで、この愛せずにはいられない異国の地抜きにいられるのか?
なんだか道のりは長くなりそうだ。

ラム・タイと呼ばれるタイの伝統舞踊。優雅な身のこなしが特徴で特に指先の動きが非常に繊細で美しい

事態の早期終息を願い、誰かが寄進したラム・タイもいつになく、痛々しい程虚しく見えたのは私だけでは無かろう。。
一刻も早い正常化を願わずにはいられない。